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自分らしく自然体であることで自在になれる

為末大著『熟達論』は、現代の五輪書と言われ、熟達のプロセスを「遊」「型」「観」「心」「空」の5段階で捉えています。表表紙にある「人はいつまでも学び、成長できる」という言葉が私は好きで、壁に貼っておきたくなるような印象的なものです。
4つ目の段階「心」は、核となる部分を見つけ、「中心をつかみ自在になる」段階です。

私はこの「心」の段階が好きです。ストレングス・ファインダー(クリフトンストレングス)に通じる考え方だからです。キーワードは、「自然体」「自分らしさ」です。人はどうしてもないものねだりをして力が入ってしまいますが、余計な力が抜けてその人らしい振舞ができている状態が「心」だと思います。自分らしい中心がつかめているのです。本書で、「一度「心」を掴むと自然と「らしさ」が現れる」「「型」は共通のものだったが、「心」はそれぞれの人固有のもの」とあります。

ストレングス・ファインダーで、「戦略性」や「個別化」といったカッコいい感じの資質が、私は下位にあるのを残念に思っていたこともありました。しかし、最近は、この順番であるからこそ自分自身であると思うことが多くなっています。これらを補うために使っている「学習欲」「慎重さ」「収集心」「公平性」といった自分の上位資質が好きですし、「戦略性」や「個別化」が下位だからこそ、別の上位資質が活躍できているといえます。それが自分らしく感じるのです。本書で、個性を活かすために「自分の思いこみで長所や短所と決めつけず、特徴を特徴として捉える」という言葉があります。自分の特徴を自分らしさとして受け入れることで、肩の力を抜くことができるのではないかと思います。

最終段階の「空」にたどり着くのは、なかなか難しいかもしれません。しかし、この第4段階である「心」には誰もが到達することを目標にできると思います。私自身も自分らしく自然体であることで、自在になりたいと思っています。

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