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思春期日記④ 「感情」

本を読んでも、映画を観ても、泣けない。
人と会っても作り笑いばかりしている。
課外活動中も、楽しいや嬉しいという感情は働かない。ただ、淡々と。勉強になるなぁと思いながら進めている。

すごく刺激的なことをしているはずなのだ。
そうそう会えない方からお話を聞くことは貴重だ。それが続きすぎているのか。


ー「古書くん、最近心が動いてなくない?」
と周りの大人から言われることが多くなっている。
以前は、楽しいや嬉しいといった感情が表れにくいという悩みを持っていた。しかし今はその感情の働きが弱くなっているのが悩みだ。

心の成熟よりも先に知恵をつけすぎてしまったのかなと今になっては思う。
心を成長のために美術館に行っても、持って帰ってくるのは感動の感情以上に"生活に活かせることはないか"である。

考えてみれば、僕が恋に落ちるときも好きという感情は置いてけぼりかもしれない。
僕の中には理想の恋人像があり、合致するから付き合いたいとなっている気がするのだ。
これじゃあ"素敵だけど気持ちを感じない"とフラれるのも納得である。成就のしようもない。

"こんな自分を変えなきゃいけない"と思っている。
この"変えなきゃいけない"も感情ではなく自分に課す義務となっている。

刺激が強い毎日は自分に知恵をつけてくれた。
しかし、その知恵は感情を鈍らせるのかもしれない。

(今回も素敵なイラストをお借りしました🙇‍♂️)

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