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人事部門の立ち上げ時に大切にしたこと

タイトルは、最近よくいただく質問・相談内容です。

特に、スタートアップ・ベンチャーの経営者や、新米人事の方々からのご相談が増えました。人事は、全ての企業に必要な機能。遅かれ早かれ向き合うことになるんだろうと感じています。

メンバーが少ないうちは、社長または取締役の誰かが人事はじめバックオフィスを掛け持ちでこなしていることが多いです。そのうちメンバー増加に伴って「人の悩み」が増え、重要度が上がってくると人事という役割を設けるようになります。
そして、「どこから手をつけたら良いのか分からない」「タスクが多すぎて、全然まわらない」といった状態陥ることが多いように思います。

私もまだ人事としてのキャリアは4年ちょっとしかないので、えらそうなことをお話できないです。ただ、自分の経験や考えをまとめたものが誰かのお役に立てるのであればと思い、当時のことを振り返りながら、自分の言葉で纏めてみようと思います。

読んでくださった方の参考になりましたら幸いです。

人事部門立ち上げ時に行ったこと?大事なことは?


後から順を追って触れていきますが、大きくはこの3つです。

・代表、メンバーとのコミュニケーション
・自社の経営理念を基に、人事方針の決定・言語化
・課題の棚卸しと優先順位付、中期・短期の計画とかんばん管理

具体的には、以下の順番で進めて行った形です。
採用体制構築 → オンボーディング整備 → 人事制度 → ファンづくり

実際は、人事以外の仕事もたくさんあって、スピードも、量も、質も同時に求められるので書いているように上手くいかないことがほとんどです。

失敗しないことが一番ですが、社内でやったことがないことをやるので、失敗はつきものです。自分もたくさん失敗と回り道をしました。

最初から100点は取れないですし、20,30点ではじめて、失敗・修正しながら60点ぐらいにしていく。満足しないくらいがちょうどよいものだと思っています。

なので一番大事なのは、失敗しながらも諦めずに継続することだと思っています。

社外メンターを持つ


スタートアップ、ベンチャーの場合、お一人さま人事になることが多いと思います。しかも、総務やら広報やら兼務していることも多々ある中で。

立ち上げ期に悩んで立ち止まってしまうことは避けたいので、最初に社外メンターをみつけると良いと思います。

一方的にベキ論を説くのではなく、話を聴いてくれて整理・壁打ちを手伝ってくれる方がベストです(汗)

私も実際に、同じような業態で一歩先ゆく人事の方にヒアリングや相談をさせてもらえたことがとても良かったと思っています。
(いつもお話しを聞いてくださり、ご助言くださる皆さんありがとうございます)

一人でやらない、悩まないのが大事。

代表とたくさんコミュニケーションを取る


代表の言葉を代弁できるくらいに聴きまくる。色んなアポに同行させてもらうとよいです。代表の想い、観ている景色、目指しているゴール、今の課題や優先順位を把握する。

そして、こちらからは会社の状況を纏めて、整理してインプットし、スムーズに意思決定してもらう。大事な内容は時間をもらい、細かなものはサクサクすすめる。

代表はとにかく忙しく、1秒が大切なので。
大事なことから、要点をまとめてお時間をもらうようにします。

私の場合は、創業社長も現社長もたくさんコミュニケーションの機会をくださったので本当に有り難かったです。

メンバーとたくさんコミュニケーションを取る


人事は経営の鏡でもあり、経営とメンバーとのコミュニケーションエンジンでもある。

代表とのコミュニケーションと同じくらい重要なのが、メンバーとのコミュニケーション。採用、受入から活躍、広報まで、人事がひとりでやらないことが大切だと思っています。

メンバーを巻き込み、ファシリテートしていくのが人事の役割。

人事方針の決定と言語化をする


どんな会社で在りたいのか。(Vision)
何を世の中に価値提供するのか。(Misiion)
自分たちの強みは何か。(Value)

会社やメンバーが最大限力を発揮するにはどうするか。そのために人事は何をすべきか。発散と収束を繰り返す。色んな人に意見やフィードバックを求めていきます。

最終、みんなが覚えやすい短い言葉にし、迷ったら、そこに立ち戻れるようにしておきます。

人事とは何者で何を期待されていて、どういう役割を成すのか

フェーズごとに理想と現在地を把握して、期限を決めて振り返らないと形骸化してしまいます。なので、アップデートが常に必要です。

課題の棚卸し、優先順位を付け、短期と中期計画を立てて、かんばん管理する

大前提として、「課題は無限にある。全部はやれないし、やるのが正解でもない。」ということ。

タンスの整理と同じで、全部出して、分類して、収納しておく。
必要な時に、必要なものを、必要な分だけできる状態にしておくと慌てずにすみます。

あとは、経営における重要な課題に直結するものから優先順位つけて、計画して倒していきます。

優先順位は、

①緊急度が高く、重要度が高い
②緊急度が高く、重要度が低い
③重要度が高く、緊急度が低い
④重要度が低く、緊急度が低い

上の4象限に分類。

④はやらなくて良いこと。
①はすぐやる。
②に追われがちだけど、③を優先してやる。

一週間のうち、③に集中して、考え・取り組む時間を持てるよいです。
意識しないと日々のルーチンに押しつぶされて、もぐらたたきをし続けることになります。

優先順位が決まったら年間計画に落とし込みます。
タイムラインを明らかにしておくことで、集中して一つ一つに向き合える状態を作ります。この計画も作ったままでなく、1ヶ月、1週間、1日単位で振り返り、アップデートが必要になります。

あるあるですが、決まったことに加えて、横からどんどん差し込みのタスクが入ってくるので、その度に優先順位を見定めて集中して取り組みます。

最後に

全部を一気にやるのは非効率であり、どれも中途半端にしかできない可能性が高くなります。(自分もたくさんこの失敗しました涙)

繰り返しますが、「一人で全部やらないこと」が大事です。
自分が出来ないこと・苦手なことは、得意な人をどんどん頼っていくとよいです。自分で出来ることであっても、「メンバーを巻き込んでいく、当事者になってもらう」のが人事の大切な役割だと思います。

次は、もっと具体的に何をやったのかも書いていけたらと思います。
お読みいただきありがとうございます。



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