世界には二種類の映画が存在する。

ひとつは、答えを教えてくれる映画。

もうひとつは、問いを投げかけられる映画。

敬愛する先輩から教えてもらったその言葉。わーっと心の中で驚いてしまった。これまで観てきた幾つもの映画が頭に浮かんで、うんうんと強く頷いた。

すぐに思い出したのは中学生の頃。

家族で観に行った映画「アルマゲドン」もうね、ひと言「すげえ!」。とにかくすごかった。物語という名のジェットコースターに乗って、ドツドツドツと少しずつ速度を上げてピークに達したあたりで落下し、即座に急上昇、振り回されながらも恍惚のクライマックスを迎える。すべての力を引き寄せながら「これだ!」というゴールめがけて突っ走っていく感じ。「これが伝えたかったんだぜ!」とつくり手の力こぶが見える表現。

その力強さが好きだ。

一方。観終わった後にバトンを手渡しされる映画もある。

今、僕はまさにそれを体感している。

映画館を出た後から、僕の、私の、物語がはじまってしまう映画。

「あなたはどう思いました?」

「あなたならどうしますか?」

「あなたはどう生きていきますか?」

映画と握手して、受け取った「問い」。まったく意味がわからない「?」とは少し違って、別世界の出来事だと感じても、どこか身に覚えがあること、なんだろう、魅力的なわからなさ、というか。惹きつけられてやまない問い。心に穴があくような問い。そこから見えてくるのは、行きとはちがう、帰り道の風景。

2015年から、プロデューサーとして映画を立ち上げ、幾年の月日を経て完成した映画「君が君で君だ」

めっちゃエゴサーチしてしまうんです、「君が君で君だ」の感想を。だって問いを受け取ってくださったみなさんが、たくさんの解釈を、感想を、言葉にしてくださっているから。

映画は、観てくれる人がいて完成する。

自分がつくり手になって、その普遍的な事実を体感する。つくり手も予想していない解釈が生まれて、生まれた映画がどんどん育っていく感覚。あ、そうか。生みの親と、育ての親がいるように、観てくれた方が映画を育ててくれるんだ。俳優の池松壮亮さん、松居大悟監督と、東京、大阪、名古屋と舞台挨拶にまわっていて気付いた。

帰り道、感想を言い合うあの時間が楽しいように。今、とても充実している。観てくれた人の映画館を出た後の帰り道を想像する。ひとりでも多くの人と、この気持ちを分かち合えたらと思う。

そして更に思う。

「答え」と「問い」その両方、つまり「!?」を教えてくれる映画もあるんだろうなと思うし、それはどんな存在なのかをずっと考えている。

前回書いた、下記のnoteとあわせてどうぞ。

何年かかるかわからない。でも、つくりながら、書きながら、そこに辿りついていきたい。

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阿部広太郎

「広告・企画・コピーとは何か?」

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