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たけうちこうた
2020年11月16日 00:32
鶴戸ふらんは、現在、重要な任務の真っ最中だった。「用意はいいか?」 ふらんの作戦行動の水先案内人をつとめる人物が低い姿勢のまま、声をひそめて確認する。「……ちょ、ちょっと待ってよ、トンビ先輩」 言った瞬間に、ふらんはその人物に小突かれた。「いたいよ」「俺の名前はトンビじゃねぇ、トビオだ。何度も言わせんな」「い、イエッサー。トビオ君」 ここでパートナーの信頼を失ってはまずい。ふらん
2020年11月13日 14:13
とある日曜日の朝、鶴戸美粋はいつもより早く目を覚ました。「♪腕を前から上にあげて、大きく背伸びの運動から……」 ピアノの前奏とともに、ラジオから紳士的な掛け声が響き渡る。彼女の妹のふらんが庭で体操をしているのだ。 いつもよりも早く美粋が目覚めたのは、別にラジオの音が大きかったからではない。 いつの頃からか夏休みでもないのに、朝の体操をすることが彼女の妹の日課になっていた。時間があるなら一