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【授業記録】伊勢物語創作1,2

 昨年(2020年)4月から講談社学術文庫『伊勢物語 全訳注』を講読している。中学二、三年生の古典文法の授業だ。
 現在百五段まで読み終わっており、作品の最後が見えてきた。授業としても締めくくりをむかえる時期に来ている。

 最後の挑戦として『伊勢物語』の話を古語で一つ創作する、というプロジェクトを設定した。和歌は古今集から選ぶか創作させるか悩んだけれど、結局注釈書が一番多く出ている百人一首から選ばせることにした。
 11月末に開始して1月末に終了する予定だ。終わらなかった生徒は2月中旬まで延長を許す。

 やったことがないので準備として何をやれば良いのか分からない。
 生徒が取り組むべきこととして、とりあえず工程を15に分け、そのうちの5つについては報告義務を課した。また授業ごとに作業報告書を提出させることにした。評価についてはルーブリックを作成して生徒と共有した。


(下、計画書兼作業報告書)
 左二列が月次計画書と週次計画書になっている。その上に「計画書」と書くべきだった。右の「活動報告」のところに計画を書く生徒が何人か出てしまった。

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(下、制作工程と評価基準)
 和歌には現代語訳も写すように後から指示した。また百人一首の14河原左大臣歌と17業平歌は伊勢物語に載っているので使用不可とした。
 ⑹は「設定」と「構成」を分けるべきだった。「設定」で「いつ・どこ・だれ・何」を決めさせることで、その後に平安王朝世界を掘り下げることが可能になっていく、と思う。

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    やりながら改善点も見えてくるだろう。少しずつnoteに記録していこう。

 11月27日現在、授業が2回終了した。一回目は教室でガイダンスと計画作成。二回目は図書室で資料を調べながら和歌の選定。

 面白そう、という反応が一割。難しそう、という反応が五割程度だろうか。乗り気ではない生徒もチラホラと見える。一方で百人一首から好きな和歌を選びきれず困っている生徒などを見かけるとニヤニヤしてしまう。

 2回終了時で約2/3の生徒が「和歌の選択」まで終了。一割ほどの生徒が設定と構成に進んでいる。
 年内にどこまで進むだろうか。12月中に一度は中間報告会を開催しようと思う。


 

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