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自分の声を出すと、「結果的に」人とつながる不思議(大澤真美)/ことばの焚き火に掲載されなかったシリーズ⑤


ことばの焚き火」に最終的に掲載されなかった原稿シリーズ。

 対話の場では、空気を読むことをせずに、自分の内側の声を大切に出すことをとにかく始めます。

 日常生活では、関係性を重視して、「その場にふさわしい」と自分が思う言葉を発していることも多いので、自分の声を出すのには勇気がいる場合もあります。

 「嫌われたらどうしよう」「こんなこと言って、バカだと思われるの嫌だな」「この場の雰囲気、流れを壊しちゃわないかな」

 自分の一言が、関係性を壊したり、つながりを断ち切ったりするのではないか、と心配する感じ。

 でも、あらあら不思議、自分の内側の声をお互いに出しあうと、つながりが断ち切られるどころか、かえって深いつながりを感じるのです。

 自分を出しているのに、「結果的に」人とつながる。

 それは、わたしたちは、奥深いところで、「共通のもの」を持っているからかもしれません。

 関係性を重視しすぎると、かえってその「共通のもの」から遠ざかる。自分の内側の声を出すと、一緒にそこに触れに行くことができる。そんな風に感じています。

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