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足下を通り抜けるそいつは、くるぶしを撫でて体温を奪ったら次を探して通りすぎる。

頬を撫でるそいつは、心地よさと椿の香りを運んで来ては、心に安らぎをもたらして通り過ぎる。

当たり前にそこにいて、当たり前過ぎて気づかれなくて。そんな風に思いを乗せて。

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