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経験ということ

街中を歩くと多くの人が行き交う。
その人一人ひとりに人生があり、経験がある。

経験しないとわからないこともあるが
経験してもなおわからないこともある。

経験を経ることはどんなことでさえ、
その人の人生にとって大きな意味がある。

ただ、経験しても分からないことがまだ
残されてるということに自覚的でありたい。

経験したことで分かった気になっていないか。

経験者だからとその立場に胡座をかいていないか。

プラスの経験もマイナスの経験も。
それはその人の蓄積である。
その人自身である。

しかし、ときにそれを強烈な武器として
振りかざす人もいる。

わたしはいつもその「経験の武器性」
について、考える。

「あなたはこんなつらい経験をしたことが
ないでしょう?」
「どうしてわたしのつらい立場を
わかってくれないの?」
と。

相手に「理解して」と求める
メッセージを送ること自体、
自然なことでもある。

しかし、これが「理解せよ」という
スイッチに変化していったとき、
ときにそれはある種の印籠として
作用することを忘れてはならない。

印籠として平伏しさせることは、
全く違う意味を持ってくる。

「経験しないとわからない。
経験してもわからないこともある。」
というのは、そういう意味で、
まだまだ修行が足りていない自分を
戒める言葉となっている。

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