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可愛げのある高齢者になるには

ぼくはつくづく可愛げのない人間だなぁと思う。
基本的に無口で無表情。よく使う言葉は「そうですねぇ」「そうですかぁ」で、相手の会話を吸収するような返しばかり。話を聞いているようで聞いていない、相手の会話を奪い取るようなことはしない。これを聞き上手というのかどうなのか。いや、友達がいないという事実からみれば「話聞いてねーな、コイツ」はバレている。それでも全く動揺しないということは、いよいよ末期だなとも言える。

可愛げのある人。
表情が無意識に微笑んでいる。とっておきの笑顔と普段する笑顔との差があまりない。どの笑顔を切り取っても違和感がない。
ぼくはというと無表情から意識的に笑顔を作るから違和感しかない。相手に微笑んでいるというよりも、自分の内面を隠すためにシールドを張っているだけ。おそらく笑顔じゃない時間を観られている方が長い。
甘いものが好きでぽっちゃりしている。なんでか甘いものを持っただけで可愛げがあるように見える。甘いものが好きだと当然、ぽっちゃりしてくる。お煎餅よりも豆大福やこしあん、洋菓子よりも和菓子。フルーツじゃなく干し柿や干し芋なんかをつまみ食いするくらいがいい。
ぼくはというと、バナナやプロテインバーをかじって糖分を補給している。可愛げよりも機能性を優先したおやつを食べている嫌味なやつだ。
「うれしいわぁ!」「たのしいわぁ!」「すてきだわぁ!」と素直な感情を声に出して喜ぶことができる人も可愛げがある。内面から滲み出てしまう心の声が明るい。それに引き換えぼくは「そうですねぇ」「そうですかぁ」だ。
小走りをしよう。引っ込み思案になろう。遠慮を覚えよう。ちょうちょを追いかけよう。犬や猫と喋ろう。嫌いな食べ物はひとつだけにしよう。ちょっとしたことで泣こう。近所で迷子になろう。ちょっとだけ無駄遣いをしよう。

可愛げがあったほうが、みんな優しくなれると思う。

可愛げを身につけた高齢者になるには、
たくさんの試練が待ち構えている。

介護は大変。介護職はキツイ。そんなネガティブなイメージを覆したいと思っています。介護職は人間的成長ができるクリエイティブで素晴らしい仕事です。家族介護者の方も支援していけるように、この活動を応援してください!よろしくお願いいたします。