連休。
住んでいる地域のグルメフェスとやらに行く。
こうしたイベントごとに普段は進んで参加する方ではないのだけど、ポストに投函されていたチラシに出店するグルメのラインナップが載っており、同居人と涎を垂らしながら釘付けになったのだ。

同居人が車を走らせながら「おでかけ、楽しいから良いよね〜」と言っていて、成人男性のその女児めいた話しっぷりに笑ってしまった。
ひとしき笑って、その後良いよね〜。と返事した。

当日そこそこの賑わいで2、30人ほどの行列ができているお店もちらほらあるくらいだ。
同居人と我慢できそうな塩梅の待ち時間の列に並び、両手にグルメ、お祭り気分を味わう。
テントの向こうに見える会場中心のステージでブラスバンドがセプテンバーを演奏している。
今日は10月1日、惜しい。

近くの公園のベンチで手に入れたグルメらを食べた。

ここに来たのは偶然にもちょうど半年ぶりだった。
半年前は桜が咲いていてそれを見ながらパンを食べた。私がこの街に来た初日でもある。
半年という月日が流れても、同じ公園でこうして同じように座っていられたのが嬉しかった。

翌日はIKEAへ行った。
自宅からは車で2時間ちょっとくらいかかる。わざわざ行こうとならないと行けなかった。
同居人が平日に休みをとってくれて、おかげでだだっ広い店内は空いている。

今の家に住んで半年、未だ私の部屋に机も棚も無い。
いろんな通販や家具屋さんをみていたのだけど、1番安くてデザインが好きだからIKEA行った時に買おう。と、ずるずる家具なし生活をしていたのだった。

机とチェストと姿見と、リビング用の棚とテーブルと、ここぞと言わんばかりにぼかすか買う。
次でいいやとなるとまた半年、いや年単位で先のばしになるだろう。

翌日、買ったばかりの服を着たくなるように、どうしても机が使いたくってバイト前にせっせと組み立てる。

ネジが固く無我夢中でドライバーを回していると、手のひらに水ぶくれができた。サイズ感が猫の肉球みたいでかわいい。
水ぶくれの痛みとと引き換えに、机があるありがたみと便利さを感じながら急いで身支度した。

この日は誕生日であった。
友人がイラストを描いてプレゼントしてくれたり、職場のスタッフみんなからメッセージを貰ったり、母からどうぶつの森の「はは」から届くみたいな手紙が届いたり、祝ってもらって幸せ者だ。

特にツイートもしていないのに何人かお祝いリプをくださった方もいて、一層「国分寺」という人格を大事にしていきたいと思った。

職場の友人にお花のアヒルのストラップをもらった。
高校からの友人には粘土でちいかわのウサギを作るキットやうさぎさんのダイヤモンドアートのキットやシールなんかをもらったし、叔父やまた別の友人からはチョコレートが大量に届いた。
みんな女児めいたプレゼントをくれる。わかってんじゃん！
幸せ者だ。

幸せに浸る反面、数年前職場で一番信頼を置いていた人に誕生日を忘れられていて、接客以外で誰とも話すことなく終えた1日のことを思い出す。
私は結構根に持つタイプだな。

あんなにもひとりぼっちだと思っていた自分にも今は祝ってくれる人たちがいる。
こうやって祝ってもらったことも根に持とう。そして大事にしていこう。

誕生日とはいえ平日であったので普通にバイトに入っていた。
夜バイトが終わってから同居人が焼肉(好物の冷麺がめちゃくちゃ美味しい店！)をご馳走してくれて、帰ったらケーキまで用意してくれていて、おまけにお手紙とプレゼントをもらった。

プレゼントは以前これカッケー！と話していた時計だった。
人気で買えそうにもないし、買う予定もなかった時計だったので、自分の手にあるのが不思議である。めちゃくちゃかっこいい。
同居人いわく販売開始すぐに売り切れてしまい、入手するのが困難だったそうだ。
何日も前からそうやって考えていてくれたことが何よりも嬉しく、私には勿体無いんじゃないかとも思うくらい。

翌日時計をつけたかったけど、勿体無さすぎてつけられなかった。