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紙の本の良いところ

本、ほとんどは小説、少しのエッセイ、稀に新書を読むのだが、もっぱら紙の本ばかりだ。ちょっとだけ電子書籍に挑戦したことがあるけれど、読みきれなかった。
今書きながらに思ったのだが、挑戦という言葉自体に、わたしの電子書籍への抵抗の影が見受けられる。

紙の本の何が良いのか。
あの没入感がなにより大事。

紙という媒体がちゃんとそこにある(実在する)。それよにって、わたしは物語の世界への入口を捉えて、その世界の内側に潜り込み、閉じ籠るように浸ることができる。現実世界めいたところから遮断されて、この紙面上に綴られた世界を味わっている。
不思議なことだ。現実世界のこの身体で、その本を手にしているというのに、わたしはそこにいない。

表紙の美しさに面白さ、紙の質感や捲る心地よさ、時には紙のにおい、あと本棚は眺めるだけでも気持ちがよくて、整理するのも楽しい。積読タワーもワクワクする。
魅力は尽きないけれど、紙の本の没入させる力、これがわたしにはなによりも欠かせない。

この文章を書く直前まで、小説を読んでいた。この文章を書くために、気を沈ませていた。わたしは果たして、タブレットで小説だけを見て留まることができるだろうか。紙の本は、読むしかできないこともありがたい。

本たちを処分するとなった時、自身で燃やせたらいいのになあと思う。(焼却施設以外で燃やしてはいけないとのこと。)
物には終わりがあるのも良い。

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