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2021明治安田生命J1リーグ第23節セレッソ大阪対ベガルタ仙台の個人的な見どころを紹介

2021年8月9日(月・祝)はJリーグ公式映像DAZNにてJ1リーグの実況を担当します。対戦カードはセレッソ大阪対ベガルタ仙台の一戦です

セレッソ大阪は先週天皇杯3回戦で新潟と戦い3-2で勝利。しかしリーグ戦では9試合勝利から遠ざかっています(最後の勝利は10節の浦和戦)10試合ぶりの勝利、そしてヨドコウ桜スタジアムでのリーグ戦初勝利を狙います

アウェイの仙台は先週延期となっていたガンバ大阪(第5節)とホームで対戦し0-1の敗戦。仙台もリーグ戦6試合勝利なしと浮上のきっかけを掴みたい一戦

東京オリンピックでは4位入賞。惜しくもメダルには届きませんでしたが、普段Jリーグを見ていない人もサッカーに熱狂した日々でした

リーグ戦もここから再開。セレッソ、仙台ともに先週試合はありましたが、他のチームとの争いが始まる、Jリーグのある日々が戻ってきます

今年は残留争いも4チームとタフなシーズン。その中で勝負の8月。勝ち点を1点でも多く積み重ねるために大事な戦いが続きます

(J1リーグ 解説はガンバ大阪で長くプレーされた木場正雄さん。リポーターは竹島麻里子さんとお届けしていきます 実況:能政夕介)※追記の可能性あります

順位と前節の振り返り(2021年8月8日時点)

★セレッソ大阪:6勝8分7敗で勝ち点26の12位 29得点 27失点
リーグ戦は7月24日のアウェイ鳥栖戦が最後。開始直後に先制と追加点を許し厳しい状況も、加藤の2得点と坂元のPKで3-3の引き分け

FC東京戦と同じく、最後までファイティングポーズを取り続ける姿勢を見せているが欲しいのは勝ち点3

天皇杯新潟戦を含めると公式戦は3試合連続で3得点も、3試合連続で複数失点もしている。失点のタイミングや試合の終わらせ方もリーグ戦勝ち切るために重要になってくる

★ベガルタ仙台:3勝8分11敗で勝ち点17の18位 18得点 36失点
リーグ戦は8月3日に延期となっていたガンバ大阪とホームで対戦。中断期間中に練ったセットプレーなどでチャンスをつくるも精度を欠きなかなか得点を奪えず。逆にCKからパトリックにヘディングシュートを決められて失点。後半も攻め立て、シュートの数では上回るも得点を奪えず悔しい敗戦となった。しかしながら、よく走りタフに戦う場面を見せることができた一戦だった

セレッソは次節の福岡戦からはリーグ戦、カップ戦、天皇杯、ACLとタフな日程での連戦が続く。特にリーグ戦では決して余裕のある順位状況ではないため、引き分けではなく勝って上昇の機運を高めたい

仙台も8月はホーム戦が残り3試合(横浜FC,FC東京,鳥栖)とあり、手倉森監督も勝負の8月と意気込む。そのホーム戦に向けて勢いづけるためにも今節のセレッソ戦を勝利で飾り残留争いから抜け出す足掛かりにしていきたい

リーグ戦が再開しまた熾烈な戦いが始まる。オリンピックとはまた違う、各チームの選手たちの熱量も感じて欲しい

過去の対戦戦績

リーグでの対戦成績はセレッソ大阪13勝・仙台11勝。そして引き分けが12回
今季は仙台のホームで対戦し1-1の引き分け(仙台:マルティノス セレッソ:チアゴ)
昨季はリーグ戦、カップ戦で3度対戦しセレッソが3勝(リーグ戦では清武が2得点)
仙台が最後にセレッソに勝利したのは2017年の9月(4-1で仙台勝利)と4年間勝利なし

引き分けが多いセレッソと仙台の対戦カード。仙台からすると公式戦対セレッソ戦は8試合勝利なし(3分5敗)2017年以来4年ぶりの勝利を狙うアウェイ仙台と、ヨドコウ桜スタジアムでリーグ戦初勝利を狙うセレッソとの一戦

今シーズン(2021年シーズン前節まで)の成績 

※今季もACLやカップ戦の事もあり各チーム試合消化数は異なりますの暫定の順位と成績結果です。またリーグ戦のみのデータです。

★セレッソ大阪 6勝8分7敗 勝ち点26  29得点 27失点で12位
先制試合:11試合 5勝3分3敗 完封勝利4試合(川崎,FC東京,広島に逆転負け)
先制された試合:9試合  1勝4分4敗 完封負け3試合(清水戦は逆転勝利) 
スコアレスドロー:6節の湘南戦のみ

ホーム:5勝4分2敗 勝ち点19  16得点  12失点 得失点+4
アウェイ:1勝4分5敗 勝ち点7   13得点   15失点 得失点-2

複数得点:8試合(ここ2試合3得点)
複数失点:7試合 
無得点:4試合 
無失点:5試合
最多得点:4得点(横浜FC戦)
最多失点:3失点(11節川崎・2節、21節のFC東京戦・22節鳥栖戦)

<前半>得点8  失点9 前半15分以内に6失点 

<後半>得点21 失点18
※後半35分以降の失点で勝ち点を逃す傾向も(後半35分以降の失点が8失点)

★ベガルタ仙台 3勝8分11敗  勝ち点17 18得点 36失点で18位

先制試合:6試合 3勝2敗1分(6節FC東京戦,11節札幌戦は逆転負け) 
先制された試合:14試合  0勝9敗5分 逆転勝利なし
スコアレスドロー:2試合(9節横浜FM戦、21節浦和戦)

ホーム:2勝4分4敗  勝ち点12  8得点  15失点  得失点-7
アウェイ:1勝4分6敗  勝ち点7  10得点  21失点  得失点-11

複数得点:4試合(19節清水戦が最後)
複数失点:10試合 
無得点:8試合 
無失点:4試合
最多得点:2得点(10節横浜FC戦,20節川崎F戦,15節大分戦,19節清水戦)
最多失点:5失点(2節川崎F戦,3節鳥栖戦)

<前半>得点6 失点20 前半15分以内の失点が8失点

<後半>得点12 失点16

セレッソはリーグ戦ここまで3試合連続で先制点を奪われている。直近のリーグ戦3試合の7失点中前半での失点が6失点。立ち上がりの攻守に注目したい

一方の仙台も直近のリーグ戦では2試合連続で先制点を奪われている。しかし直近の3試合では複数失点もなく3試合で2失点のみと少しずつ守備の改善は進んでいる。今季は最多得点が2得点だが、4得点の西村をはじめゴールへの気迫と共に先制点を奪いたい

個人的な見どころ

リーグ戦自体は中断期間開けとなるが、両チームともに先週公式戦(セレッソは天皇杯、仙台は延期となっていたリーグ戦)を戦っていたため両チーム試合勘を持ったままリーグ戦に臨むことができそうだ

セレッソは不動のSBの松田陸が累積警告で出場停止。そして天皇杯新潟戦で2得点を決めた清武は負傷交代、ベンチ外だった坂元を含めて今節の選手編成に注目したい

中断期間中、目立った補強はなく現状はJFLのFCティアモ枚方より加入した新井晴樹のみ。その新井は新潟戦はサイドから積極的にドリブルで攻める場面も見せて持ち味を見せてくれた

次節のリーグ戦から連戦が続くセレッソはACLでこれまでリーグ戦でプレーしていなかった選手たちが出場したことでチームの底上げは図れた。その部分がリーグ戦でも良い方向に出るか?

恐らく松田陸のところには喜田(今季は左のSBでもプレー。U23時代も右のSBでプレー)坂元が復帰すれば右は坂元、左は高木か西川が妥当な選択。五輪で出場機会がなかった瀬古は今回の機会をプラスにリーグ戦での活躍にに期待がかかる

前節セットプレーで失点した仙台にとっては精度の高いキックが蹴れる原川と高さのあるチアゴは要注意。セレッソは前半15分間と後半のラスト15分の守備の集中に注目したい

仙台は中断期間中に清水から福森の加入を発表(福森はC大阪U15出身でもある)高さもあり大分在籍時はJ3からJ1までの昇格に貢献もした

マルティノスとの契約解除によって減少する得点力を他のメンバーでどのように補うのかその動きも楽しみだ

仙台にとっては一足早い中断明けのリーグ戦。試合の入りでは少しペースを握られる場面もあったが、サイドからの攻撃でチャンスをつくる場面も多くみられた。特にSBでプレーするの 間瀬は攻撃にも積極的に参加し、オフサイド判定でゴールは取り消されたが中に入ってチャレンジする姿勢が見られた

赤崎と西村だけでなく、タイプの違うエマニエルオッティやフェリペカルドーゾなどサイドや前線で戦う選手の特徴を生かしてタフに攻め切りたい

特にカルドーゾは186センチと高さもある強いフィジカルが持ち味でポストプレーもできる。その長所を生かして得点やその起点となる働きを見せたい

守備面ではここ3試合複数失点がなく、CB2人を中心に安定感も。だからこそ、セットプレーに加えセレッソのサイドからの攻撃には気を付けたい

原川のFKに坂元のドリブル、丸橋のクロス。そしてこぼれ球への嗅覚もある加藤の攻撃を抑えて、分厚い攻撃を見せて2試合ぶりの得点を目指す

札幌戦ではクロスバーに阻まれる場面もあったが、ミドルレンジからでも積極的に狙える選手も多い。勝利への気持ちを強く持って、まずは残留争いから一歩抜け出したい

個人的な注目選手

セレッソ大阪 背番号29 加藤陸次樹

現在公式戦3戦連発(FC東京戦1得点、鳥栖戦2得点、天皇杯新潟戦1得点)と4得点をマーク。今季はここまでリーグ戦ではチームトップタイの5得点と存在感を見せている。

リーグ戦:5得点 ACL:2得点  天皇杯:1得点と公式戦8得点

リーグ戦ではシュート数もチームトップと積極的な姿勢を見せている。直近の鳥栖戦では坂元から加藤へのコンビネーションで得点を重ねている

こぼれ球にも果敢に向かう加藤がチームにとって重要な先制点を奪えるか楽しみでもある

ベガルタ仙台 背番号15 西村拓真

今季ここまでチームトップの4得点。両足で1点ずつ、頭で2点と色んな得点のバリエーションを持つ選手

リーグ戦では、西村の4得点中3得点がチームにとっての先制ゴール。18節の鹿島戦でも西村が先制ゴールを奪った。勝ち点3を得るためには得点が必要となる仙台にとって、西村が攻撃をけん引できるか注目したい

古巣対戦にもなる関口(2015年~2017年在籍)やセレッソに在籍している奥埜や山田にとっては古巣対戦にもなる

オリンピックでの熱量を今度リーグ戦へ

東京オリンピックで盛り上がった熱量をリーグ戦でも是非多くの人にも感じて欲しい。私も、普段Jリーグを見ない友人からもSNSを通じてオリンピックの感想や熱い想いを多く受け取った

普段Jリーグに関わる自分にとってはオリンピックは国内で活躍している選手も多くいて非常に感慨深かった。もちろん結果は悔しく、世界との差を感じた部分もあるが、それは選手たちもより強く感じたと思う

召集された選手もそうじゃない選手たちも今目の前にある自分たちの愛するチームで本気のプレーを見せる。そうした熱い試合を皆さん是非楽しんでください

8月9日19時からセレッソ大阪のヨドコウ桜スタジアムでキックオフ。好ゲームに期待しましょう!


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