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「無意味なもの」に存在する「意味」

たとえば。
何故、 ガラスでなくてはだめなのか。

別に、同じように無色透明な、たとえばアクリル素材とかプラスチック素材とかでもいいじゃない。
それなら壊れたりしないのに。

プラスチックにはなくて、ガラスにあるもの。
――質感の違い?

ガラスの質感って、一言で言うと 「壊れやすそう」。


そういう事か。


そこをつきつめると、「花は散るからこそ美しいし、生は限りがあるからこそ尊い。」なんて、よくありがちな台詞に行きつくけれど。(笑)

「3秒後には壊れて粉々になっているかもしれない」そんな「質感」を、 私らは知らぬうちに知っている、 この手の中で味わっているんだなー、と。


「壊れやすい」「扱いづらい」「滑りやすい」「重い」けど、ガラスのコップを使う理由って、何だろう?

「考えてみると無駄、あるいは考えてしまうと無駄」なんていうふうに思えてしまうものの中に、実は「本当は無駄じゃないもの」「そこにしかないもの」「理屈じゃ説明しきれないもの」があることを、我々は、実は既に、よーく知っているんじゃないのかな?