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4月1日に思う「地に足が付かない問題」

4月1日ですね。
「エイプリールフール」ではなく、「新年度スタートの日」の方で、何か今日らしいことを書こうと思い、社会人一日目のことを思い返してみました。
が、私の場合その年の1月から、勤め先でインターン的なことをしていて、すでに職場に慣れていたせいか、
「人生の区切りの日だ!」
みたいな思いはなかった気がします。

新卒で入った会社は、私にとっては「入りたくて入った会社」でしたが、キラキラ感など皆無の零細企業で、私がついていた職種を正社員として雇うのは初めてだという話でした。
入社式だとか、社長の訓示だとかもなく、同期という存在もおらず、東京の隅っこの古い雑居ビルで、3月末までの日常とシームレスな感じで、私の社会人生活は始まりました。

それでも、
「私は、この会社でずっと働いていくのだ」
という決意は持っていたと思います。
ところが、その後、なんやかんやあって今は物書きとして暮らしています。
当時の私が知ったら、「なんでそうなる?」と思うことでしょう。
東京と香港の二拠点生活をしていることも、「なんでまた??」と思うはずです。

「書くこと」だったり、「人を面白がらせること」だったりは子どもの頃から好きでしたが、大学時代に就職についてまじめに考え始めたとき、それを仕事にしようとするのは現実味がない気がしました。
一応、当時好きだった雑誌の出版社の入社試験を受けたりもしてみましたが、”記念受験”という気持ちでしたし、実際、記念にしかなりませんでした。
記念じゃなく、”本気受験”する会社を探すときには、
「地に足がついたことのなかで、自分がやりたいと思える仕事を探さなくては」
と思ったのをよく覚えています。

つまり、あの頃の私から見ると今の私は、いまだに「地に足がついていない人」なんですよね。
この期に及んでまだ地に足が付かないのだから、この先もずっと付かないんだろうと思います。
そして、同時に「付かなくて上等」とも思っています。
私の体質というか、性質というか、根っこの部分は、「地に足が付いていること」を実は大して求めておらず、それよりも、「たとえストレスフルな状況のなかでも『面白い!』と、アドレナリンがどばどば出る瞬間があること」を求めているのだと、これまでの社会人生活を通してわかったからです。
つらいこともてんこ盛りなので、「こういう働き方、最高!」なんて絶対に言えないし、人にお勧めもしないのですが、私にはこれが向いているということなのでしょう。

新卒の頃の私に、
「君は、この先もずっと地に足などつかないよ」
と教えたら、「マジか~」って言うと思います。
そしたら、
「地に足などつかなくても、面白い生き方というのもあるんだよ」
と教えてあげたいです。

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