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ご質問にお答えします!『嫉妬ばかりしてしまう自分が情けないです』

こちらのご質問をいただきました。

ご質問ありがとうございます。
対処法として最初に頭に浮かんだのは「苛立ちのもとになっているTwitterアカウントをミュートしては?」ということでしたが、今調べたら、ミュートしてもリプライは届くようですね。

次に思い浮かんだのは、「嫉妬や劣等感があるのは、別に情けないことではないのでは?」ということです。
私は、嫉妬心や劣等感を「誰もが持っている、当たり前の感情」だと思っています。
当然私にもありますし、「SNSでマウントを取られた」という経験は特にないように思いますが、それ以外のいろんな場面で日常的に嫉妬したり、劣等感を覚えたりしています。

「嫉妬はみっともない」という社会通念があるので、質問者さんも「嫉妬ばかりする自分が情けない」と思われるのでしょうが、「嫉妬してます!」と大っぴらに言う人が少ないだけで、多くの人にとって嫉妬は日常的な感情なのではないでしょうか。
質問者さんに対して自慢話をしてくる人だって、実はいろんな劣等感を抱えているのかもしれません。
(「自分はすごい人間なのだ!」と頻繁にアピールをする人は、実は劣等感が強いのでは?と、私は常々思っています。)


いただいたご質問は一見、脚本に関することではなく、人生相談的なものにも感じられますが、私に質問されているということは、質問者さんは脚本家志望なのだろうと思います。
そうであるなら余計に、「嫉妬する自分」を強く否定する必要はない気がします。
ストーリーを書く人は、負の感情も含め、さまざまな感情の経験が豊富な方が良いと思うからです。
この先、質問者さんが嫉妬や劣等感という感情を描く際には、ご自身の体験がきっと役立ちます。

「嫉妬の感情なんて別に描きたくない」と今は思われるかもしれませんが、先々描きたくなったり、描く必然性に迫られたりすることは十分あり得ます。
ですので、嫉妬心が湧いてきたら目を背けず、しっかり観察することをお勧めしたいです。
例えば、「同じ商業出版経験のある人でも、Aさんに対しては嫉妬するのに、Bさんにはしないのはなぜだろう?」とか、「自分の心は、Aさんの言葉のどの部分に強く反応しているんだろう?」といったことを考えてみるということです。
私がこういったことをお勧めしているのは、創作に役立つと思うからですが、「苛つく相手を観察対象と見なすことで、苛立ちの度合いが弱まる」という効果もあるかもしれませんね。

蛇足かな?と思いつつ、もう一つ付け足すなら、「誰にも嫉妬せず、劣等感も抱かないような人が書くストーリーって、正直あんまりおもしろくなさそうだな」と私は思います。

これからもお互いがんばりましょう!

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