パンドラの箱の底にあるもの

『SAVE THE CATの法則』という脚本術の解説書がありまして、このなかで、
「自作のログライン(1行で言い表すと、どんな映画か?)を書くことによって、その作品のキモを掴む」
というテクニックが紹介されています。

今日の昼間、いくつかの企画のログラインを書くうちに、
「〇〇な状況に置かれた男の、心の奥のパンドラの箱が開いてしまう」
というフレーズが頭に浮かびました。
そして、はたと思ったのです。
そういえば、「パンドラの箱」って一体どんな箱?

危険な事象に踏み込み過ぎたために問題が噴出……といった状況を表す際に使われる言葉ですが、よく考えると「パンドラ」とは何なのか、私は分かっていませでした。
調べてみたところ、パンドラとは、ギリシャ神話に登場する女性の名前だそうです。
ゼウスはあらゆる災厄をひとつの箱に封じ込めて、人間界に向かう彼女に持たせた。
するとパンドラは好奇心に負けて箱を開け、そのために災厄が飛び出して、人間たちはそれらに苦しむことになった
パンドラは慌てて蓋を閉め、箱の底には「希望」だけが残った……と書かれているとのこと。

いろんな解釈ができる話だと思いますが、
「災厄の詰まった箱の底に、希望があった」
というところが何だかいいよね、と思います。
もしパンドラが箱を開けなければ、一番底に希望が入っていることは分からなかったわけですよね。
そう考えると、
「真の希望は、苦難を経た先にこそ存在するもの」
ということを表してるような気もしてきます。

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