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花  -吾子のうるはししをり-

道を通って道を曲がって
見つけたはるの贈り物
さくらの散る音に耳をすませて
ぽろぽろ思いだすことがある


遠いむかしへ渡るように
いつでもそばにあるように
見えない目にひかりをともしたい
こゝろがしずまるころ
さくらはほとほとほとり
ふくらかないくつもの
ひかりの珠を降らせてくれる


しあわせの重さは花びらくらい
沁みるほどにやさしくて
手を伸ばして触れたくなるのは
こゝろに傷があってのこと


散りゆくことも花のひと日。
花見送ることも人のひと日。


*****


出遅れたけれども
さくらの開花が少し遅かったから
子どもたちと一緒に
春の変化をつぶさに見られました。
最後までありがとうの気持ちを込めて
さくらに。

息子作 -栞-
息子の手に先生の手が添えられてさくらの花びらを貼り。


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