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社会不適合って”合理的”なのだよね!?

いったいワタシは何を見せられているのだ!?というのがコウダプロの毎週月曜日の朝礼に初参加した時の感想である。笑

会社を辞めたいという人がその場で手を挙げて発言する。張本人が、赤裸々に、辞めたい理由を述べる。それを起点に全員で侃侃諤諤。週末に繰り広げられたチャットルームでの深刻な課題の解決がオンタイムで繰り広げられる。コウダプロの顧問を拝名しているとは云え、第三者であるワタシが、その場の空気を理解するには時間を要した。

コウダプロの幸田社長とは、20年来のお付き合いである。福岡の大手通販会社で出会った。ワタシは顧問で、当時の幸田社長はイチ社員の関係。ワタシが、社員さんの前で、キレイ事をくっちゃべると、必ず噛み付いてきた。まわりのスタッフからは、毛嫌いされていた。言うこと、やること、なすこと、全部が面倒臭い。サラリーマンとしては、絶対にやってはいけない。ワタシの中での幸田社長は、ずっと社会不適合者である。

そんな社長のところには、社会不適合者が集まり、社会不適合者の会合としか評しようのない朝礼が繰り広げられる。これは、これで必然の現象なわけで、合点も行く。

この特異な朝礼は、見様によっては、全員参加の国会であり、裁判である。しょーもない忖度もない。資料に黒塗りをすることもない。本音に近い建前を発することに社員全員が勇気を振り絞る。全員の合意形成という意味においては、非常に、合理的に動いている。互いの思惑のやり取りと駆け引きによる時間のムタがない。

これは、まったく理想の民主主義だよ。
それで、収益も上げているというのなら新・資本主義の原型がここにはある。

成熟した資本主義社会に適合して生きることには、限界が見えてきた。
適応だけの答えなら生成AIが瞬時に弾き出すことになる。
美しい答えだけを導き出す知的ホワイトカラーは没落する。
これからは、いままで社会に不適合だった人たちの時代になる。
社会に不適だった部分が、絶対的合理となって噴き出すのがこれからである。

社会に適合している賢い者は、大抵、新しいことに対して「○○だから不安だ、ダメだ」と宣う。それが的中すれば「だから言ったのに」となる。逆に杞憂に終わっても「よかったね」と丸く収まる。故に、ネガティブは常勝するのだ。だけどそこには、モノを生み出す、あるいは人を引っ張る力は一切ない。

社会不適合者は、勝ち負けなど判断基準ではない。負けなきゃいいのである。不適合な状態を適合するまで生き続ければいいだけのハナシである。社会不適合は、最強に合理なのである。

ワタシは、毎月1回だけ月曜日の朝礼に参加して、幸田社長の洗脳を解く役目を仰せ使っている。しかし、いつのまにかハマってしまっている。そりゃそうである・・・ワタシも”社会不適合者”である。有限会社ペーパーカンパニーの代表である。サイコーに合理な還暦であるのだもの。




■執筆者
中村修治
有限会社ペーパーカンパニー 代表取締役社長
1962年近江の地で生まれる。1986年に立命館大学を卒業。1989年にバブルの泡に乗って来福。1994年に㈲ペーパーカンパニーを設立し独立。福岡に企画会社など存在もしなかったころから30年以上も最前線で生きている戦略プランナー。企画書を書いた量とプレゼン回数は、九州No.1だと言われている。「JR博多シティ」のネーミングや「テレQ」のCIなどが代表的なお仕事。コラムニストとしても多誌で執筆。福岡大学の非常勤講師も務める

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