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視座を上げる大切さ。

人は自分の経験してきた範囲の事しか想像しにくいという性質があります。どれだけの経験をしてきたかで自分の可能性を広げられるかが決まってしまうのです。これは僕自身もそうだったのですが、自分の力でそれを打破するのはかなり難しい。

料理を始めた当初、僕は自分の給料の安さや待遇の悪さに疲れ、他の業界へ行くことを検討したことがあります。今思えばそれは当たり前の選択肢であり、不可避なものだと思います。誰もが最初から強い意志で何かに挑戦しているわけではないからです。

僕はたまたま当時のシェフが『お前は10年頑張れば有名になれる可能性がある。だからとにかく今は頑張れ。』と言ってもらった事を真に受けて、なんとか乗り切ったという過去があります。

これはもしかしたらシェフは全員に同じ事を言ってるかもしれません。でも僕はそれを信じたのと、一流シェフが僕なんかにこう言ってくれてるなら自分には可能性があるのかも!と思えたことが大きかった。ある意味で自信が持てたんですね。

そうでもしないと踏ん張れないくらい大変だったのでw

僕はレストランで働いている間、同じような言葉をほとんどのシェフにかけてもらえました。鵜呑みにして頑張る部分と、そんなに甘くないぞと気を引き締める部分と両方ありましたが、原動力になっていたのは間違いありません。

同じような経験をしている人から自分の可能性を見出してもらえるのは本当に自信になり視座が上がります。何故ならばシェフが30代で経験する事を僕は20代で経験しているので、同等以上の成果を出さないといけないからです。

こんなふうに修行時代は自分を鼓舞し戦っていました。本当に大変だった。だからこそ自分も本当に可能性のある自分の後輩やスタッフには全力で挑戦する事を伝えています。

自分の想像の世界だけではわからない可能性は沢山あります。それを潰したくないからです。

知る事で広がる可能性


自分の立ち位置はどこなのか?自分の能力はどれくらいなのか?客観的に判断するのはとても難しい事です。だからこそ第三者の意見や見立ては大切です。

これは何歳になっても同じだと思っています。何か新しい事に挑戦するときは不安が付き纏います。しかし世の中にはそれをすでに経験した人が数多くいるので、話を聞いたり意見をもらうだけで解像度が上がります。

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新しい料理人の働き方から、個人でどう生きていくか、どう価値を生みだしていくかを色々な視点で書き綴ります。月3~4回ほどの更新なので、定期購読がお勧めです。

曜日や時間、場所に捕らわれずに料理を自由に表現するためにレストランを辞めた料理人の働き方を変えていく奮闘記。 これから増えていくだろう料理…

皆様の優しさに救われてます泣