見出し画像

【熟考】所得にこだわる経営者の心理

この仕事を長くしていると色々な経営者と会います。
その中でちょくちょく聞くことがあるのが「社長なんだから高給取らなきゃダメだ」みたいなこと。
それとか車とかゴルフとか飲み会を始めとする付き合い等、なんだかお金がかかりそうな諸々。
いや、全然好きにすればいいと思うんだけど、なんでそんな思考に至るのか考えてみたくなったので考えながら綴ります。

常套句として「社長は責任があるからその分お金をもらわなきゃいけない。」「会社が倒産したら社長は大変なんだ」みたいなことがあるんだけど、社長に責任があるのは社長がやりたいことをやっているんだから当たり前だし、会社が倒産したら社長が一番大変かもしれないけど従業員さんも大変です。
あ、前提として私は零細企業の代表を務めています。

同じような零細の社長さんの言葉で印象に残っている物が結構あって「年収〇千万円以上はもらわないとダメだよね?」
第一印象「何に使うの?」
そりゃあればあるだけ安心ですけど、通常の零細企業の売り上げや利益率には限界があります。
せいぜい20~30人以内の従業員から上が吸い上げて長く続くの?
みんな納得いく?
そもそもせっかく地方都市に住んでるのに無駄に支出増やすメリットあるの?
都会では得られない快適さを利用しないともったいないと思うのです。

何に使うの?
と聞くと高級車とか偉い(?)人との付き合い、夜の歓楽街で消費。
それによって、正しいと思える商売ができなくなるとか、従業員さんが不信になるなら天秤にかけるまでも無いです。
日々得ている恩恵を軽視しすぎ。
プライベートでも奥さんや子供と距離ができちゃったりします。
なんでそうなったの?
軽バンに乗っていて「これで十分なんだよ!」と言っていたあの頃の精神はどこに行ってしまったんだろう。

誤解の無いように私はお金がもらえるならいくらでももらえばいいし、いくらでも使えばいいと思っています。
それ自体が悪いとは全く思わないし、それができる状況はいくらでもあると知っています。
身の丈っていう考え方があります。
現に偏りが強いせいで下からの信頼を損ねて離れられる経営者を何人か見ています。

これは偏見ですが、これらの発言をする社長さんの共通項がありました。
それは「絶対的に崇拝している経営者がいる」ということです。
その集まりにいる先輩方に対してもとてつもない信頼があったりする。
ぜんぜん良いんですよ、崇拝しても。
ただしそれらの意見を全てを鵜呑みにするのは違う。
神と言われた経営者にも私の真似はできないし(誰もしたいとも思わないし)、そもそも環境も性格も違う赤の他人の全てを信じるなんて無防備すぎる。

どこか信仰じみているんですよ。
同じ言葉を唱えさせたり、あまりに立派すぎる理念が飾られていたり。

自分がやりたいことを手伝ってくれる人たちがいてくれて、個々の性格や生活があって、それを理解し対応できる会社を私はやりたいです。
だからこそ私は配慮が散漫になってしまう企業拡大を望んでいないし、私が把握できる規模の範囲内で済ませたい。
今は10名程の従業員さんがいますが、倍になったら私には難しいなぁと思っています。
それが私の身の丈、実力。
諦めとかじゃないんです。
そもそも拡大を望んでいないから。

綴っていていろいろと再確認できました。
私は単細胞が好きじゃないんだきっと。
一人でやるなら勝手にやればいいけど、それが家族とか従業員さんや誰かに迷惑かけるなら胸糞悪い。
崇拝にのめり込むことは自身の思考の一部を止めるということ。
少し楽になれます。
止めるということは悩む必要がなくなるメリットがあるけど、お世話になっている周囲がついていけなくなることがあり、それに気付けなくなるよ。
だって、それが正しいと思い込んでいるから。

毎日悩んでいます。
大きなことや小さなこともたくさん。
同じ日なんてありません。
同じような日はいっぱいあるけど。
そんなことを先日綴っています。

だって、毎日優先順位が入れ替わり色々なことを考えているから。
エライ人が答えを知っているなんて、そんなはずありません。
参考にはなるけどね、薄まりすぎよ。
幼い私を知っている亡き祖母の方がよっぽど信頼できる。
もしくは近い友人や従業員さんに聞いた方が近道だと思います。
下だという思い込みあるから会話ができなくなる。
実際は上下関係は存在せず、人と人とが協力し共存しているだけです。

悩んだり想像することへの苦しみ、自身の偏見を疑うことから逃げないこと。
逃げる時期があってもいいけど、生きている限り必ず向き合うことになる。
ただし、見返りとしてそんな自分だからこそ良くしてくれる人が尊いと感じる。

こうしてnoteに綴り整理する機会として有効活用している近況です。
note初めて1か月に満たない状況で利用価値を見つけたコスパの良い私です。
飽きたらすぐ離れますけど、その程度です。
それくらいが丁度いい。
依存はほどほどに、が大切ですから。
では。


この記事が参加している募集

自己紹介

企業のnote

with note pro

仕事のコツ

with 日本経済新聞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?