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徒歩で国境を越える 〜サンディエゴからメキシコへ〜

「国境」。日本に住んでいるとあまり馴染みのある言葉ではありません。
島国から国境を越えるなんて、基本は空路。

私の人生の中で「国境」を意識したのは、2007年にパキスタンを訪れた時のインドとの国境に出かけた時くらいです。
その時も、国境を陸路で越えることはなかったので、
国を跨ぐ・・・ということを、あまり意識して考えることはありませんでした。

2024年の米国旅
サンディエゴまで来たのならば、陸路で国境を越えよう・・・!
というわけで、メキシコへと繰り出したのです。

予定では、徒歩で国境を越えてメキシコはティファナの街を観光する予定でしたが、なんとこの日は雨。
サンディエゴで「雨」というのは、かなりの稀有なこと。
午前中から土砂降りの雨によって、道路は水浸し。
スマホにも「洪水警報レベル7」の通知が・・・。

滅多に雨の降らないサンディエゴは、下水道が未熟で、
すぐに水が溢れてしまうそうな・・・

ようやく雨の止んだ夕方。
「せめて国境越えだけでもやってみよう!」というわけで、
夫と息子と国境に向かいました。

私たちが向かったのは「西ゲート」
驚くほどあっさりゲートを抜け、メキシコ入りしました。


ゲートを抜けたタクシー乗り場付近。またちょっと小雨がちらついていました。

ティファナまで繰り出す時間はないかな・・・ということで、国境付近でカフェに入りました。

メキシコ内で展開しているタピオカ・ティーのお店
クマのマスコットキャラクターが可愛い


左はアップル系のジュース。ノンシュガーだとかなりさっぱりとした味。右がタピオカミルクティー。

夫にとっては2度目、私と息子にとっては初の徒歩による国境越え。

ちょっとしたイレギュラーが起きたのは帰りのこと。
西ゲートからサンディエゴに戻ろうとしたところ、国境警備隊の人に呼び止められ。「西ゲートのアメリカ行きは、もう閉まっちゃったよ」とのこと。

なんだと・・・・?

警備隊のお兄さんによると「西ゲートはアメリカ行きが夕方に閉まる。帰りは中央ゲートに向かってほしい」と。ただ、中央ゲートまでのアクセスはよくわからない、ごめんね・・・。申し訳なさそうな顔をして教えてくれました。

どうしたものかと思っていると、
「おう、おう、どうした?」とばかりに、タクシーのおじちゃんたちが声をかけてくれました。事情を説明すると、仲間同士で声を掛け合って「西ゲートまでは徒歩だとかなりかかる。タクシーなら10分くらいで行けるよ」と素敵な笑顔。
そこで、素敵な笑顔の運転手さんにお願いし、タクシーで中央ゲートまで送ってもらいました。

タクシーの中での話によると、観光客はティファナへのアクセスを考えて西ゲートをおすすめされたり、西ゲートを使ってメキシコに入国してくるけれども、
実は西ゲートのアメリカ入国は比較的早くに業務終了してしまうとのこと。
中央ゲートは24時間、双方の出入国ができるので、そっちが便利とのことでした。

そうか・・・そもそも「西ゲート」「中央ゲート」と2つがあったんだね・・・。
なんとなく国境って1箇所かと思っていました(笑)

さて。噂では米国への入国は長蛇の列になる場合がある・・・と聞いていましたが、雨上がりの夕方だったからか、タクシーの運転手さんも「ラッキーだったね!」と輝く笑顔を見せてくれるくらいには空いていました。

列に並んでいるときに、後ろにいた大きな犬が息子の背中をクンクンして、
息子がびっくり・・・!というハプニングはあったものの、
比較的スムーズにサンディエゴに戻ることができました。

印象としては、メキシコに入国するときよりも、
アメリカに入国する時の方が、職員の緊張感?が高かったかなと思いました。
テレビで見たことのある「国境警備隊〜」みたいな装備と、
声かけも厳しめで、(あえて?)プレッシャーをかけているように思えました。

そして中央ゲートからアメリカに入国すると、ガイドブックで見た
「国境の街の駅」の風景が広がっていました。


この列車の終着駅が「国境」
こんなところにもマクドナルド(笑)

この日の夜はメキシカン
本当はティファナで食べたかったけれど・・・(笑)
スペイン語と英語が表記されるこの街で食べるならば、それは「本場の味」なのでしょう。


最初に出てくる大量のナチョス。正直、これだけでお腹いっぱい・・・笑
ポークのファシータと色々タコス。

アメリカから陸路でメキシコへ。
私にとっても目新しい体験でしたが、息子にとってはさらにワクワクドキドキな冒険だった模様。
アメリカとは違う空気感、耳慣れない言葉(スペイン語)、観光客には親切・陽気なメキシコの人々。。。去年の夏休みに「世界のあいさつ」を自由研究のテーマに選んで、色々なあいさつの語源も調べた息子。
メキシコのあいさつも何気なく覚えていたけれど、それほど身近に感じていた国ではなかったはず。実際に「その地」に足を踏み入れることで、今までよりも身近に感じたようでした。

夕食のメキシコ料理もモリモリ食べていました(笑)



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