訪問看護とハラスメント

「今度は、訪問リハビリで働きたいと思うんです」

と、母親世代のマダム達に何気なく話したら

「あなたみたいな若い女の人が、一人で男の人の家に行くの?辞めておきなさい!」

と、強く反対された事がありました。
私は特に危ない目に合ったことはないのですが、世間一般的にはやはり危険を伴う仕事と見なされ易いのだと分かった一件でした。

少し前の事ですが、訪問マッサージの女性が、俳優に暴行された事件もありましたよね。その事件を記事にしたYahoo!ニュースのコメントを読んでみました。

●個室で見知らぬ男女が2人きりになるのは、危ない仕事だなと思った
●出張マッサージに従事する人は、そういうことがあり得ると思って自己責任でその職業を選ぶべき
●夜か夜中に一人で男性宅に訪問することの危険さを認識するべき
●危ないと思うのなら、その仕事を辞めたほうがいい
(新井浩文容疑者逮捕で注目される「派遣型マッサージ店」…業界で働く女性が”性サービス”要求受ける実態明かす 2/3(日) 8:31配信 よりコメント一部引用)

などと書かれていました。
でもこれ、訪問看護にも当てはまりませんか?

○個室で男性利用者さんと二人きりになることがある
○看護師が夜間のオンコールに対応している事業所もある

実態はどうなのか、調べてみました。

神奈川県民主医療機関連合会(神奈川民医連)が発表した「訪問看護師が受ける利用者・家族からの暴力・ハラスメント実態調査」によると、「なんらかの暴力・ハラスメントを経験したことがある」と回答した訪問看護師は約76%に上った。
出典 https://www.kanaloco.jp/article/entry-159098.html

ハラスメントや暴力を受けた看護師の約2割が身の危険を感じ、同じく約2割が仕事を辞めたいと思ったと回答しているそうです。

正直、医療福祉の現場で患者さんやその家族からセクハラや暴力を受けたという話はよく聞きます。

しかし、医療現場ではその加害者が、なにかしらの障害(認知症、高次脳機能障害など)ゆえに、そのような言動や行動をしているとも考えられるのです。

病院ではスタッフ全体へその方に合わせてどう対応するのか注意喚起があったり、担当を変更するなどの措置が取られる事もありました。病院に、守られていたのです。

では、在宅ではどうでしょうか。
担当を変える
契約を打ち切る
などの対応はしてくれるかもしれません。
でも、仮に危ない目に合った時に駆けつけてくれるスタッフはいません。

これはセクハラ、暴力だと感じたら、業務を放って逃げてよいのでしょうか。ここで悩まれている方が多いように感じます。

逃げていい
すぐに報告するべし
マニュアルにその文言があれば、救われる訪看スタッフも増えるのではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございます♡

#医療 #リハビリ #訪問看護

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