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札幌市南区のアーティスト浅井憲一さんに聞く〜後編〜

こんにちは、みなみくアート広報部です。


札幌市南区で活動するアーティストに着目した記事の後編です。今回は彫刻作家である浅井憲一さんにインタビューを行いました。
記事は3弾構成となっています!
後編では
「作品制作について」「作品づくりのモチベーション」をテーマにお聞きしました!

「地域で活動するってどういうこと?」「アーティストの方に興味がある」
など、当てはまる方必見です。
ぜひご覧いただければと思います!

前編はコチラ↓


後編はコチラ↓


はじめて見てくださった方は、浅井さんのプロフィールからどうぞ!


浅井憲一さんプロフィール

浅井憲一さんの作品

浅井憲一さんインタビュー


1.作品を作るときの1日のスケジュールを教えてください。

「年を取ってきたからね、夜目が効かないのさ。だからね、朝4時くらいから途中飯を食ったりしながら作業を続けて、夜は8時、9時くらいに寝てる。」

「夏は奥さんが畑やってるから手伝ったり、家のことを合間にやったり、薪をつくらないといけない。結構、色々やることがあるから、いつでも作品が作れるようにスタンバイしている状態。」



2.作品を作りつづけている原動力、モチベーションはありますか?

「まあ作品展を開催するのがもう40年以上になるから、毎年来てくれる人もいて、そういう人と作品挟んで交流できたり、今作ってる鹿は作品のシリーズで3体目かな?そういうふうに依頼をもらえるというのはありがたい。」

「公募展に出品している時は、人がどう見てるかは自分では分からない。だけど、個展では見てくれる人が直接いて、作品について聞いてくれたり、買ってくれたりする人がいた。『俺の作品買ってくれるんだぁ』と思って、そこがモチベーションになった。」



3.20代の頃のモチベーションはどんなことでしたか?

「結局ね、20代の頃道展に出している時は、自分としては一緒に出している連中の中で一番良い作品作ってる自信があった。だけど、7年経っても認められなかった。
そのときは半年バイトして、半年制作する生活だったから、力が入ってた。だから、今までにないものを作ってやろうという思いがモチベーションだったかな。」



4.作品を見る人と話して変わったこと、こんなもの作ろうとなることはありますか?

「基本的には作りたいものを作っている。ただ、注文されると1体目よりも2体目、2体目よりも3体目…と、色んなことを試す。作品の見た目としてはあまり変わらないんだけど、自分の中ではなにか次につなげたいから試行しながらやっている。」

「40数年続いているのはこれくらいだから、よく続いているなと思う。結果的に自分に合っていた。」



5.今でも絵を描くことはあるんですか?

「絵はほとんど書かないかな、基本的に裸婦にしても実際のモデルが居てつくるわけじゃないんだ。裸婦だったらクロッキーなんかは描いてたけれど、作品はこういう感じの作りたいなーと思ったらポーズ集の中からチョイスして、その通りじゃなくて、自分なりに何枚か書いて、気に入ったやつをベースにしてつくるんです。動物もみんなそう。」

「鉄だから制作を続けることが出来たのかなと思った。それも出会いなのよ。」



6.鉄の作品制作が嫌になったことはありますか?

「いまだにね、作品の形は思い通りにはならないのよ。その連続なんだと思うんだよね。結局思い通りになってないところが、次に次に作りたくなる。」



7.挑戦したい形や、素材はありますか?

「基本的に人物はいつも作りたいと思ってる。今のところはこの素材を使うことに馴染んでて、まだやりようがある。だから、今のまま続けたいと思ってる。」



8.その時その時に出会った人たちとの何かが次に繋がっていて、仕事が続いているという感じですか?

「そうだよね…。だって、去年はそういう形で、フクロウの等身大作品を2体買ってもらって、今回は鹿の等身大作品の依頼を貰ってる。その前の2020年、21年は全く仕事がなかった。」

「こんなのは珍しいことではなく、仕事があったり、なかったりの連続で来ているから、その内どうにかなるんじゃないかみたいな感じ。そういう風に思わないとやっていけないし、曲がりなりにもそういう形で続けられているからラッキーだったり、ありがたかったりする。」

「どこからどういう風にすれば仕事が入るのかいまだに分からないんだもん。いまだに。ただ、作ったものがいろんなパブリックな場に置くことになって、そういうのを見て依頼がくるっていうのもたまにあるし。何がどう繋がるのかはいろいろ。」



後編はここまでです!
今回は浅井さんの制作に対する考え方や、過去と現在の両方からモチベーションについてお聞きしました。

作品に対して、自分を信じることと他者に見てもらうことの両方が大切だということが分かりました。
その上で仕事にめぐり合うのも運命的なものがあって、改めてアーティストさんの凄さを感じました。

次回最後の番外編は、浅井さんが絵描きをやってみようと思った頃の心情アートに対する考え方についてまとめます!ぜひご覧ください!


撮影・インタビュー:みなみくアート広報部