読書感想文【メタ思考】澤円著
こんにちはコウカワシンです。
今回は、澤円(さわ・まどか)さんの著書【メタ思考】から学ばせていただきます。
本書は、「効率よく物事を考えられるための思考法」を教えてくれる本です。
そのためには「メタ思考」をもって物事を考えられなくてはいけません。
「メタ思考」とは、物事(問題)を俯瞰(ふかん)的に(上から見下ろすように客観的に)考えていく思考法です。
頭がいいとされている人は、「メタ思考」で物事を考えられる人です。
この「メタ思考」を身に付けることができれば、自分を客観視できるようになり、より物事の本質を見定められるようになるといいます。
なんだか難しいものだと感じますが、実はそうではなく、「視点」を変えるのがポイントだと言います。
それから、自分の人生を良いもの、つまり幸せを感じたいと思うなら、何事も「メタ思考」を持つべきなのです。
なぜ「メタ思考」で幸せになれるのか?
「メタ思考」で物事を考えることができれば幸せになれるという理由は次の通りです。
いままで「見えてなかったもの」が見えてくるから
変なこだわりやわだかまりが消えるから
変化することを恐れなくなるから
人は、これまでの経験からいろいろなバイアス(偏見・先入観)に縛られ、物事の新たな面を見ることを制限したりします。
でもそれでは、新たな発見をしたり、アイデアが生まれることはないでしょう。
ですが、意識的に「メタ思考」をすることで、いままで「見えてなかったもの」が見えるようになり、それが起点となって新たなアイデアが生まれたりします。
そしてそれは、今まで自分を縛っていたバイアス、それから変なこだわりやわだかまりが消え、変化する時代に沿うようになります。
結果、変化することを恐れない自分を手に入れることができるのです。
常に柔軟に物事に対応できるため、ストレスをためることなく日々を送ることができるのです。
「ストレスをためにくい人生とは、なんと幸せなことか」と思うのは、おそらく私だけではないでしょう。
「メタ思考」を持つには何が必要か?
ぜひ「メタ思考」で物事を考えられるようになりたいものですが、それには次のようなものが必要です。
「外のものさし」
リスクを恐れず外へ出る勇気
失敗をものともしない余裕
まず「外のものさし」を持つことが重要です。
「外のものさし」とは、これまでの自分の中にある得意分野や理解できる分野以外の物事を認知できる能力です。
現代は日進月歩により価値観が多様化されています。どれもが意味を持つことから正解がひとつではありません。
このことから、いま自分が持つ「ものさし」の種類をもっともっと増やす必要があるのです。
そのためには、自分で自分を理解して、自分で自分のやるべきことを定義し、自分で自分のモチベーションを上げていけるように、多様なものさしで物事を考えられるようにしなければいけません。
そうすることで「メタ思考」の力を得ることができ、自ら問題や課題を見つけて解決し、他者に貢献できるようになります。
リスクを恐れず外へ出る勇気も必要です。
これまでの経験から、なかなか外の世界へ抜け出せない人はたくさんいらっしゃると思いますが、それでは新たな展望が開けません。
魚を求めて危険が待ち受ける海の中に群れから飛び出し最初に飛び込むペンギンを「ファーストペンギン」と言います。
この「ファーストペンギン」をリスクを恐れずに挑戦する最初のひとりと例えてリスペクトする文化がアメリカにはあるそうです。
実際に翻訳の仕事しかやってこなかった人が、あるきっかけで水産業と関わり、やがて地元の漁師さんとともに加工、流通・販売するビジネスモデルを立ち上げて、今では全国の複数の漁港の人たちとビジネスを展開されているそうです。
あのマクドナルドの創業者レイ・ロック氏だって、元々は厨房機器のセールスマンだったが、マクドナルド兄弟に出会い、リスクを恐れずにハンバーガーのフランチャイズチェーンを立ち上げたことが大成功の始まりでした。
ポイントは、「外」へ出て、「自分の人生で起こることは自分で選択する自由」を取り戻すという意気込みです。
そのためにも、失敗をものともしない余裕を持つべきです。
失敗って、「取り返しのつかないとてもいけないこと」と普通なら思います。
でも何事も最初からうまくいくことの方が少なくて、何かしらの失敗は誰もが経験しているのではないでしょうか。
しかし、「自分は失敗をしたことがない」と言う人がいます。その人は失敗を失敗ととらえずに「思っていた結果と違っただけ」と考えるのです。
たいはんの人は一度失敗すると、「また失敗をするかもしれない」と、どうしても恐れる心が生まれます。
でもその人は失敗を失敗ととらえていないので、次に何か行動するときも、恐れる理由がまったくありません。
さらに「うまくいくと思っていたが、なぜか違う結果が出てしまった。では次は違うやり方を試してみよう」と何度も行動と修正を繰り返しながら、目標に向かって最適化して進んでいけます。
そのほかにも、「人は余裕を失ったときに、とんでもないミスをおかす」ものです。
どんなに優秀な人でも余裕がないとミスをおかしやすいということですが、余裕というのは人それぞれ違います。
たとえば、「時間の余裕」であるとか「お金の余裕」、「体力やエネルギーの余裕」などがそうです。
またはイライラしたり、モヤモヤしたりする「感情の余裕」であるかもしれません。
そのような要素から、ふだんなら考えられないようなミスをしたり、判断が鈍ったりしてしまうのです。
そこで大切なのが、「自分はどのような要因によって余裕がなくなるのか」ということをあらかじめ知っておくことです。
何事もうまく自分の機嫌を取りながら運営したいと思うならまずは「メタ思考」で考えるようになるべきだし、それにはこれらの3つの要素がうまく絡まないと成り立たないということです。
どうすれば「メタ思考」で物事を考えられるようになるか?
では「メタ思考」で考えられるために何をすべきかをあげてみたいと思います。
それは次のようなことです。
これまでの成功体験を捨てる
「得意なこと」をかけ合わせて個性をつくる
自分を知る
これまでの成功体験を捨てることが大事です。
これまでの成功体験を捨てれば捨てるほど身軽になれます。身軽になれるから新たなことにも飛び込んでいけます。
新たなことに飛び込んでいくからこそ、新たな発見があり自分の視野も広がります。
そのうえで、自分の「得意なこと」をかけ合わせて個性をつくることもできるでしょう。
これは必ず自分だけの武器になりますし、未来を切り開くきっかけにもなります。
そのためにも自分を知ることに注目しましょう。
自分を知るとは、興味を持って自分自身を見つめるということです。そのために重要なのが「言語化」です。
自分の得意なことや不得意なことをなんとなくわかっていても言葉にできないなんていうことはあるでしょう。
ですがあえて言葉にしてみるのです。
言葉にすることで、「頭の中のことを自分が理解しやすいよう整理しまとめめる」ことができます。
まとめることで、その後のプロセスをスムーズに進めることができるのもメリットです。
言語化する能力が身につけば、いろんな物事や課題も分析して理解し、整理または解決に導くことができます。
それによりそれらの本質を取り出し、意味のある行動を取れるようになることでしょう。
つまり、効率的にムダを省けるのです。
これらは、一貫して自分から離れないと見えてきません。「メタ思考」というのはいかに自分本位から離れ、俯瞰して物事を見れる眼力がないといけないのです。
そういったことは、意識しないとできないと思います。
まずは本書を最初からザーッと読み、そして気になるところを熟読し、さらにザーッと読みというように繰り返し読むべき一冊ではないかと感じました。
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