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平成生まれが好きな80年代洋楽PV10選①

今年2021年で開局40周年となるMTV。音楽を耳だけでなく、目でも楽しむというスタイルが定着した80年代、曲は勿論PV(プロモーションビデオ)も趣向を凝らしたものが多数作られ、それらはこのMTVを通じて聴衆に届けられ、やがてリアルタイムではない後追いの自分にさえ刺激や影響を与えました。今回は自分が気に入った80年代洋楽のPV(と曲)を10個紹介してきます。

①A-ha「Take On Me」(1985)

80年代の洋楽PVを語る上で外せない存在であるノルウェー出身の3人組による超有名な曲とPV。この頃らしいシンセが鳴り響く適度にキラキラして叙情的な曲、ボーカルのモートン・ハルケットの低音から高音まで自由自在の歌も魅力ですが、この実写とアニメを見事に組み合わせた内容のPVは今観ても全く古さを感じさせず、一体どうやって撮ったのか?と不思議な位で、ちょっとした切ない短編映画を観ているような錯覚さえ抱いてしまいます。

②Prince「When Doves Cry」(1984)

「ビートに抱かれて」という邦題でも有名な、自分も大好きプリンス(ファンの間では通称・殿下)の全米1位も獲得した大ヒット曲。バスタブから出て来てゆっくりと床を這いずり回ったり、鏡を見ながら歌う冒頭から変態度高しな殿下ワールド炸裂で強烈ですが本人主演の映画「パープル・レイン」のシーンを挟みつつ、当時のニューロマンティック系もしくは宝塚的ファッションで他のメンバー達と歌う終盤も映像処理含めかなり個性的。このキモかっこよさが、プリンスの魅力なんですね。

③Dead Or Alive「You Spin Me Around」(1985)

「世界仰天ニュース」でもその整形失敗ぶりが取り上げられた故に、もしかすると自分の年代でも知っている人がそこそこ居るかもしれない故・ピート・バーンズ率いるデッド・オア・アライブの頭の中をこねくり回すような代表曲。この頃は彼のナチュラルで麗しいビジュアルも保たれており、顔に似合わぬ力強い声も楽しめますが、何故か縛られてる(?)他のメンバーの存在感もピートに負け劣らずで途中の千手観音的演出も一度観たら忘れられません。

④Janet Jackson「Rhythm Nation」(1989)

言わずもがな大スター、マイケル・ジャクソンの妹であり80年代を締めくくるのに相応しいジャネット・ジャクソンによる大ヒット曲。この全身を黒で統一したコスチュームでバックダンサー達と共にカチッと決まったパフォーマンスを披露するこのPVは、ニュージャック・スウィングムーブメントを消化したジャム&ルイスによるリズミカルな楽曲との相性抜群で、ゴッド姉ちゃんことアキコ・ワダも特番でモノマネを披露する程浸透しており、今観ても最高にカッコイイ!


⑤David Lee Roth「Yankee Rose」(1986)

ハードロックバンド、ヴァン・ヘイレンの元ボーカルであり、歌って踊るターザンオヤジ(と勝手に思っている)デイブ・リー・ロスのソロアルバムからの「鶴瓶、鶴瓶」という空耳も有るヒット曲。PVはシンプルなライブ映像、といった感じなんですがまあこれがとにかくド派手。バックのメンバーも変態的ミュージシャン、スティーブ・ヴァイや後にMR. BIGビリー・シーン(2:16~2:18辺り、ちゃんとベース弾いてくれ 笑)、セッションミュージシャンとして大活躍のグレッグ・ビソネットと超豪華でデイブ含む彼らド派手な衣装にド派手なステージで歌も演奏も動きもやりたい放題でその姿はまるで観る「ハードロック動物園」

⑥Bonnie Tyler「Total Eclipse Of  The Heart」(1983)

ザ・80年代ヘアでハスキーボイスが特徴のボニー・タイラーの代表曲であり、作曲を担当したジム・スタインマンらしいロックオペラという形容が似合いそうな壮大なスケールの曲ですが、向こうのパブリックスクール的な男子生徒達が彼女を謎の動きで取り囲んだりSFホラー映画で宇宙人に侵略された地球人の如く目を光らせたりと人によっては不気味な演出が特徴のPVで、曲も相俟って観ている(聴いてる)部屋や場所の雰囲気も随分変わりそうです。

⑦RUN DMC「Walk This Way」(1986)

ヒップホップを本格的に一般層に浸透させた、ランDMCによるエアロスミスの大胆カバー。確か初見は2000年代前半の「ベストヒットUSA」。PV(とレコーディング)には原曲を歌い演奏したエアロスミスの(ミック・ジャガーと並び)世界一格好良いクチビル男・スティーヴン・タイラーとジョー・ペリーが参加し、ことごとく活躍の場をエアロから奪うランDMCと、壁を突き破って歌ったりもするエアロの掛け合いがユーモラスなPVに仕上がっています。

⑧Duran Duran「The Wild Boys」(1984)

そのビジュアルの良さで80年代、世界中の少女達を熱狂させたグループによる80年代中盤らしいドッタンバッタンしたスネア(=パワーステーション系)が豪快に鳴り響くヒット曲。映画「マッドマックス」辺りに影響を受けたような世紀末的世界観を、バックダンサーを雇いロックミュージカル風に表現したいかにも金掛かってるのが分かる非常に豪華なPVです。中でもボーカルのサイモン・ル・ボン風車(?)に拘束され、くるくる回りながら歌う所は一体どういう経緯でそうなったんだ!?とツッコミたくなる事不可避(日本のバラエティ番組内のミニゲームで芸人の方が同じ事されてそう)。

⑨Lionel Richie「Dancing On The Ceiling」(1986)

とんねるずも「ライオネル・リチ男」という名前でパロディにした、80年代の大スターの一人、元コモドアーズライオネル・リッチーの大ヒット曲。タイトルの曲は訳すと「天井で踊る」ですが、まさにそれを表現するかの如く、壁をつたって(=歩いて)天井もスイスイ渡って歌うこのPVは相当凝っており、最初観た時は驚きました。当時ピープルズ・チョイス・アワード ミュージック・ビデオ賞も受賞したPVでもあります。これは凄い。

⑩Journey「Separate Ways」(1983)

やはりこれは外せませんでした(笑)。現在でもWBCをはじめ数々のテレビ番組でも使用されるジャーニーの名曲中の名曲ですが、スケールが大きく叙情的な曲に対して随分チープで(ついでに歌詞も未練がましい)、冒頭からエア楽器を披露したりキーボードが壁に張り付いていたりドラムといってもドラム(缶)だったり中盤ボーカルのスティーブ・ペリーの後ろ歩き(ちょっと後ろを振り向くのがポイント)やペリー除くメンバーがサビでカメラに向かって一斉に振り向く所(2:44)含めて面白過ぎるPVで、是非一度観てみてください。


多分第2弾やります。

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