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早期教育をただやるだけ、やりっぱなしでは…… 【プロ資格マニアと勉強】

2019年7月、フランスの義務教育開始年齢が6歳から3歳に引き下げられたという報道があった。

上にリンクした記事によると「その目的は皆が人生の平等なスタートラインに立てること。」とある。

義務教育が開始されるまでの間、子どもたちは「保育学校」という日本の幼稚園にあたる学校に通うことが多かったようだ。しかし、経済的な理由で保育学校に通えなかったり、通えたとしても短時間というケースも。3歳から義務教育が受けられることになれば、保育料(と呼んでいいのかな?)の負担がなくなるので、誰もが教育を受けられることになる。

日本でも、早期教育に注目が集まっていて、特にお受験を考えているご家庭では2歳や3歳からなんらかの教育を施しているだろう。

ただ、早期教育で大きな壁となることの1つは「日本語そのものを乳幼児が習得できていない段階で、何を教えればいいのか、どう教えればいいのか」ということだろう。

フランスでは、小学校の段階でもっとも大事なのは「国語(フランス語)の習得」と考えているようだし、私は個人的にこの考えがとても好きだ。

大人になって、自主的に勉強をするようになってから感じたことは、
「専門用語をはやく完璧におぼえればおぼえるほど、テキストが読みやすく、問題が解きやすくなる」ということだ。未経験の学習分野に踏み込むときは、その分野の「常識的な用語」を何も知らない。でも、その分野で常識的な用語がわかるようになれば、理解のスピードは格段に上がる。

フランスで早期に義務教育を受けられる時代となっても、やっぱり「国語の習得」を重要視してほしいと、私は個人的に思ってしまうのだ。


早期教育について検索をしていると、下記の記事を見つけた。

この記事によると0歳から6歳までの乳幼児期は、遺伝より家庭環境の影響が強く出るそうだが、中長期的にみると遺伝的要素の影響が強くなるそうだ。乳幼児期に「勉強をさせる」という家庭環境の影響を受けて、勉強の成績ががーっと伸びたとしても、その後「勉強をしなくなれば」その効果は薄れるということだ。

すると、フランスのように3歳から「学校での」学習をスタートさせ、学習が続けられる環境をずーっと整えられるとしたら、何かの意味があるのかもしれない。家庭の環境は年を追うにつれて変わるかもしれないが、学校は必ずそこにあって、通いさえすれば勉強ができる。長きにわたって勉強できる環境を作り続けるというのは、学校だからこそできることなのだ。


私自身は特別に早期教育を受けたという人間ではないが(学習塾というものも一度も通わなかったし)、近所に私立の小学校に行った人もいたし、早期からいろいろな習い事や幼児教室に通っていた人もいた。だからこそ、上記の記事を読んで「早期に教育をする」だけでは効果が期待できない、ということはちょっとショックを受けたのも事実だ。

子どもの教育を考えるときに、15歳とか20歳といった将来のこと、子どもと家族のライフプランまで考える時代が来ているということだろう。

河野陽炎の本とコンサルティング

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