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天才は厄介な問題をいったん寝かせていた!?


今回の記事を読むと、あなたは人生の問題と睡眠の関係性を新たに知ることができます。


難しい問題や厄介な問題は、悩んで悩んで解けるようになるのではなく、「いったん寝て考える」という方法が有効なのです。


今回の記事を読んでほしい人

・現在の悩みを解決したい人

・人生の楽しみ方を学びたい人


イギリスの19世紀の小説家にウォルター・スコットという人がいました。彼は優れた歴史小説を書いて、文学史上に残るほど有名です。


このスコットという人物は寝て考える人でした。どういうことかというと、厄介な問題が起こったときは、彼は「いや、くよくよすることはないさ。明日の朝、七時には解決しているさ。」と言います。


問題に直面して、今ここで考えるよりも、一晩寝て、目を覚ましてみれば、自然に、落ち着くところへ落ち着いている、ということを経験で知っていたのです。


朝の時間というのは脳にとってはとても冴えている時間なのです。朝の頭を信頼して、朝の思考に期待していたことになるが、これは何もスコットだけに限った話ではありません。


スコット以外にも昔の人々は、朝になって浮かぶ考えが優れていることを知っていました。


ガウスという数学者を知っていますか?天才数学者と言われた数学界の中でその名前を知らない人はいないと言われる方です。ガウスはある発見をしたときに記録を付けていたのですが、その記録の中に「起床前に発見!」と書かれていたとか。


ヘルムホルツという大科学者もいたのですが、朝に目を覚ますと、そのとたんに素晴らしい考えが浮かんだと言っていたみたいです。


昔からですが、夜などの遅い時間帯にあまり深刻なことを考えることは良くないと言われています。人間の寝つきを妨げるのです。


眠ろうとすると、かえって、後から後からいろいろなことが頭に浮かんでくるのです。このようなときに良い案が生まれることは難しいのです。


他にも、寝る前に面白い本を読むこともよろしくない。いつまでも刺激が続いて眠れなくなってしまう。現代風に言うとスマホやゲームなどを寝る間にはするべきではないということである。


我々は遅くなってから、コーヒーや紅茶を飲むことはいけないと知っているのにも関わらず、そのようなことは平気でしてしまう。


しかも、私たちの多くは朝の時間がとても生産性にあふれた時間であるということを認識していない。物事を考えようとするのであれば、目を覚ましてから、床を離れるまでの時間はクリエイティブな時間だということを自覚しなければならない


そもそも、どうして「一晩寝て」から良い考えが浮かぶのか?


これが科学的に証明されているのかはわからない。一つだけ、分かっていることは問題から答えが出るまでの間は時間がかかるということです。ずっと、考え続けることも良くないのです。


しばらくそっとしておくことが重要なのでしょう。


問題の大きさによっては一晩では足りないということもある。大きな問題なら、むしろ、長い間、寝かせておかないと解決に至らない場合もある。


こんな話があります。


作家にとっても良い素材は幼少期時代の経験であると言われています。なぜ、作家の幼年、少年物語に優れたものが多いのか。


それは素材が充分、寝させてあるからであろう。結晶という形になっているのである。余計なものは時の流れによって風化してしまっている。


長い間、心の中で温められていたものには不思議な力がある。


何事もむやみに急いではならない。人間に意志の力ではどうにもならないことがある。それは時間が自然のうちに、意識を超えたところで落ち着くところへ落ち着かせてくれるのである。


自分が今直面している問題が、すぐに解決できることを除いて、時間をかけて解決しなければいけない問題なのかどうかを判断する必要がある。


努力をすれば、どんなことでも成就するように考えることは思い上がりです。努力しても、できないことがある。それには、時間をかけることしか方法がない。


人間の内に秘められた無意識の時間を使って、考えを生み出すということに、我々はもっと関心を抱く必要があるのです。



いかがでしたか?


すぐに解決してはいけないこと、すぐには解決できなことがあること。問題を自分の中で寝かせておくこと、放置することが大切なんです。


時間に解決をゆだねるということは非常に大切なんだと思いましたね。


そして、寝る前に大事なことを考えるという行為は睡眠の妨げになるのでなるべくやめましょう。睡眠をしっかりとることが、問題の解決に一番の近道なのですから。


皆さんも、問題を一度放置して、一晩寝かせてみてはいかがでしょうか?


( 引用: 思考の整理学 外山滋比古 著 )










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