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普通列車旅のすすめ~コスパ主義からの脱却~



0.はじめに

今回の記事は、「普通列車を使っていかに豊かな旅をするか」をテーマに書いていこうと思います。新幹線や特急と比べ、遅いとか不便とか言われる普通列車の魅力を語りながら、実践での活用法についても考えていきます。

1.特急列車のデメリットについて

(1)概説


さて、普通列車の魅力を語ろうとするときによくありがちなのが、
・のんびり車窓を楽しめる
・特急料金がかからず、お財布にやさしい
というものであろう。
後者は明確なメリットだが、前者については個人の主観に依るところが大きい。目的地へ最速で向かうことを至上命題とするなら、景色なんてどうでもいいという方もいるだろうし、そういう方は「タイム・イズ・マネー」の観点からむしろ特急のほうがコスパが良いと考え、普通列車を敬遠するだろう。

そのため、ここでは「普通列車の魅力」を直接語るのではなく、通常考えられている「特急(及び新幹線)のメリット」がメリットとして機能しない場合を考え、それによって「普通列車の魅力」を間接的に伝える、という手法を採用したい。そのほうが私の主観が除去され、より客観的な伝えかたができると思われるからだ(もっとも、私の着眼点自体が異端かもしれないが…)。

※以下、在来特急、新幹線を含めたいわゆる「速達列車」をまとめて「特急」と呼ばせていただく。

(2)疑問①「速達性~特急は本当に速いのか?」

この見出しを読んで、
「ああ、この筆者は馬鹿だな。計算もできないのか。」
と思った方がいるかもしれない。
それもそのはずだ。時刻表を見れば、普通列車より特急列車のほうが所要時間は短いし、そもそも速達が目的の列車が、普通列車より遅いなどありえない、というわけだ。
たしかにそうだが、ここで私が述べているのはそういった時刻表に表記される「客観的時間」ではなく、個人がどれくらいに感じたかという「主観的時間」のことである。
つまり、どれだけ時刻表上で時短できたとしても、乗っている本人がそれを実感できていなければ、それは(実質的な)時短ではない、というわけだ。

例をあげよう。
東海道新幹線「のぞみ号」(東京~新大阪:下り)の時刻表を見てみると、
東京駅を6:00に出発し、新大阪駅には8:22に着く。所要時間は2時間22分だ。この記事を読んでいる方ならご存知の方も多いだろうが、「のぞみ」は東海道新幹線の最速達列車である。厳選した駅しか停車せず、それによってスピードを上げている。静岡県の駅に一切停まらないことでも有名だ。
一方、各駅停車の「こだま号」の場合はどうか。
東京駅出発が6:57、新大阪駅到着が10:51となっている。所要時間は3時間54分だ。

ここで「のぞみ」と「こだま」を単純比較した場合、前者のほうが所要時間が1時間以上短く、「コスパが良い」ということになる。多くの人はそのような判断を下すはずだ。
しかし、本当にそうだろうか。
私は普段新幹線に乗ることはないので、詳しいことはわからない。ただ、特急系列車全般にいえることだが、特急は停車駅を少なくすることで、目的地への速達を図っている。当然の話だが、これはどういうことかというと、乗っている時間、及び途中の停車駅はすべて「目的地に最速で到着するために我慢しなければならない時間」となる。

読者の皆さんもご存知の通り、時間の感じ方には個人の主観・体調・精神状態が大きく影響する。楽しい時間ならあっという間だが、辛い時間は短時間でもかなり長く感じる、というものだ。よって、たとえどれだけ速度を上げようが、それを目的地まで我慢しなければならない時間だと認識している限り、体感的には速く感じられないはずだ。そもそも特急の乗客の多くは、「早く目的地に着きたい」と思っているはずで、そうしたせっかちな心情も、体感時間を間延びさせる。
つまり、時刻表上の最速列車=最速だと感じられる列車ではない、ということだ。よって、快適だと思う列車を自分で選択するのが重要だと言える。

後の「快適性」の項目でも述べる予定だが、「全員が(時刻表上の)最速列車を選ぶ」ことで生じている弊害が、連休中の東海道新幹線「のぞみ」の混雑だと考えられる。なぜみんな「のぞみ」に乗るのかといえば、それが一番速くて快適だと思っているからであろう。ついでに付言すると、自由席の混雑は、指定席より安い(コスパが良い)と考えているためであろう。指定席はあくまで着席保証であり、席の設備は自由席と変わらないから、並んで先に座ってしまおう、というわけだ。その結果どうなっているかについては後述する。

筆者の地元、北海道の例でいくと、札幌から函館まで鉄道で移動する場合、ほぼ100%の人が同区間を乗換なしで移動可能な「特急北斗」で移動するはずだ。
※ちなみに、特急を使わない場合、乗り換えの回数は時間帯にもよるが、
小樽経由→小樽、倶知安、長万部、(森)の3~4回
千歳経由→苫小牧、東室蘭、長万部、(森)の3~4回
となり、当然所要時間も長くなる。

しかし、最速で移動しようとしている時点で気持ちは焦燥、早く着きたいという方に傾いているわけで、実際の乗車時間は退屈だと感じる人が一定数いるはずだ。筆者も先日「北斗」に乗ったが、近くの乗客が、「お尻が痛い。早く着かないかなあ。」と口にしているのを耳にした。どこから乗車したのかはわからないが、おそらく、自宅の最寄り駅から乗ったのであろう。実は、こうした特急における「お尻痛くなる問題」に関しては気休め程度だが、軽減する方法がある。それについては後述しよう。

ちなみに筆者は、札幌~函館間の移動は急がない限り、普通列車を使う。理由はこれまで書いてきた通り、特急が退屈で長く感じるために速達効果を感じないからである。

【対策】
旅程を組むときに、まず最速達列車を除外して考えるのが良いだろう。東海道新幹線なら、「のぞみ」ではなく「ひかり」「こだま」を使う、東北新幹線なら「はやぶさ」より「はやて」「やまびこ」といった具合だ。何も筆者のように普通列車だけで移動しろというわけではない。各人の目的・体力・スケジュール等に応じて様々な方法があるはずだ。目的地を最短で往復するだけの旅を否定はしないが、そのうち飽きてくるだろう。その時こそ、こうした工夫を凝らした旅をおすすめしたい。

(3)疑問②「快適性~特急は本当に快適か?」

次は特急の快適性について考察していく。特急は「特別急行」すなわち特別な列車であり、基本的には普通列車よりグレードが高い。普通列車にはロングシート車両があるが、特急にはない。クロスシートはもちろん、グリーン車、場合によっては食堂車や寝台車も付いている。
したがって、設備面では特急は普通列車を上回る。これに異論を差し挟む人はあまりいないだろう。
しかし、設備が良いことが快適な旅を必ずしも保証するわけではない。これは特に「ローカルな旅情」を重視したいとき、問題となる。

では、特急と普通の違いとは何か。それは客層だ。特急はビジネス・観光・帰省客向けであり、普通列車は地元住民向けだ。もちろん、通勤通学で特急を使う人は存在する。ただ、特急料金がかかることから安易に乗ることはできない。また、普通列車に乗る観光客も存在する。が、割合で言えば地元民の方が多いだろう。高校生の割合が高い方はどちらか?を考えればわかりやすい。
たとえば、東京に住む人が鉄道を使い、大阪へ観光に行く場合、ほとんどの人は新幹線を使うだろう。在来線を乗り継いで行こうとする人は18キッパーとマニアくらいで、一般の人は選択肢にすら入らないだろう。なぜかといえば、新幹線の方が圧倒的に速くて便利だからだ。
そして、これは東京・大阪だけの話ではなく、日本全国において言えることだ。十分な特急列車が走っている場合、観光客はそちらを優先し、普通列車はあまり使わないはずだ。

これによって何が起こるか?
特急の車内が「ビジネス・観光客だらけ」になるのだ。
そして、先述したように、特急はその性質上、「速さを重視する客」が多く乗ることになる。つまり、車内は同じ都市部から来た、せっかちな心理状態に陥っている客で構成され、その雰囲気は無機質で冷たいものとなる。
とは言っても、特急しか乗らないと比較対象がないために、そうは感じないかもしれない。

筆者は普通列車を愛用するために如実に感じるのだが、特急と普通列車では車内から醸し出される雰囲気が全く違う。
普通列車、とりわけ本数の少ないローカル線であればあるほど、地元の高校生、サラリーマン、おじちゃん・おばちゃんが乗っており、その地域の生活感を感じる。また、通学利用の場合、極端な長距離通学は少なく、大抵は隣町からの通学者が多いため、彼らの乗車時間は短い。だから、車内から「早く着かないかなあ」というせっかちな雰囲気が醸成されることもあまりない。また、特急に停まらない駅、つまり利用者の少ない駅にも停まるため、そこで乗り降りする人の姿を見ることができ、よりローカルな旅情を味わえるのだ。

特急の場合、大都市と大都市を結ぶ関係上、乗客は似たりよったりで無個性になりがちだ。東海道新幹線のぞみ号の場合、大阪~京都は新快速も走っているし、わざわざ新幹線に乗る人はいないかもしれない。となると、下り列車に乗っている人は東京、品川、新横浜、名古屋のいずれかということになる。最も乗客が多いのは東京駅だろうから、乗客はかなりの程度同じ出身者で固まってしまい、ローカルな光景は見られない。そのうえ、ビジネス客の場合はスーツ姿、観光客の場合はスーツケースという景観が形成され、非常に味気ないものとなる。
筆者は旅情を重視するので、こうした点からも特急利用をためらうことが多い。たとえ設備が充実していようと、無機質な空間に長時間押し込められるのは苦痛なのである。

もちろん、これは「旅情」を重視する筆者が抱く感想にすぎない。旅情なんてどうでもよい、と考える方もいるだろう。
だが、先述したのぞみ号の混雑のように、「(最速達)特急一極集中」によって快適性が大きく損なわれている。
毎年あの混雑をニュースで見るたび、筆者は「別にひかり・こだまで良くね?」と思う。東京~大阪間を絶対に2時間30分で移動しなければならない人が果たしてどれだけいるのだろうか、と疑問に感じている。
これは速さばかりを重視してきた日本社会の一種の病理かもしれない。おそらく、のぞみのスピードに慣れすぎて、こだま号の4時間では遅すぎると感じてしまうようになったのだろう。世知辛い話だ。

※筆者は徒歩を移動の基本と考え、それ以外の移動手段はすべて徒歩の延長だと考えている。だから、こだまがのぞみよりいくら遅くても、「歩くよりは速い」と考えるので、そこまで気にしないと思われる。

【対策】
特急の乗車時間が退屈だと感じたときに打てる対策は2つある。
1つは普通列車のみを使う方法であり、もう1つは特急を部分的に利用する方法である。

普通列車のみを使う方法は運行ダイヤ・距離によって使うかどうか決めるのが良いだろう。このへんは個人の感覚にもよるが、たとえば筆者の場合、札幌~室蘭間(130km程度)くらいならわざわざ特急を使わない。1~2時間に1本程度普通列車が走っているので、よほどのことがない限り、特急を使おうとは思わないからだ。
ただ、東海道本線(東京~大阪間)はさすがに長すぎるので、全部普通列車でいくのはハードルが高いだろう。その場合におすすめしたいのが、特急の部分利用だ。たとえば、東京から熱海まで在来線、米原や名古屋まで新幹線、そこから再び在来線、といった具合だ。最初のうちは乗り換えが面倒かもしれないが、この方法が先述した「お尻痛い問題」をわずかだが解消してくれる。

そもそもなぜお尻が痛くなるかといえば、長時間座っているからだ。つまり、特急に乗っている時間を短くすることが、最も単純な解決方法だ。
筆者も札幌から帯広、函館を目指す場合、始発の札幌からではなく、南千歳まで普通・快速で行き、そこから特急に乗ることがある。こうすることで特急に乗っている時間を減らすことができ、お尻へのダメージを軽減できる。まだ書いていなかったが、特急のデメリットとして、普通列車と違い簡単に下車できない、というものがある。特急料金が列車ごとに設定されているからだ。よって、乗らなくて済む区間は乗らないというのも一つの手だ。もっとも、この場合始発から乗車できなくなり、指定券を買わないと着席保証はないが、特急区間を短くすることで浮いた特急料金をそれに充てれば良い。


(4)疑問③「利便性~特急は本当に便利か?」

最後に特急の利便性について考えていこう。
特急には、目的地に乗り継ぎなしで1本で行ける、というメリットがある。最近話題の北陸新幹線敦賀延伸も、サンダーバードの敦賀乗り換えが面倒になる、といった話も聞く。
ただ、果たして乗り換えはそこまで面倒なものだろうか?

特急列車の乗り継ぎなし・直行性はメリットばかり語られがちだが、当然デメリットもある。いわゆる中間ターミナルの衰退だ。
たとえば、札幌~函館間を特急北斗1本で移動すると、途中駅はどれだけ大きくともすべて「(通過する)中間駅」に格下げされてしまう。典型的なのが長万部駅だろう。長万部駅は本来、室蘭本線と函館本線(かつては瀬棚線も)が分岐する交通の要衝である。しかし、札幌から北斗で函館を目指す人にとっては単なる停車駅、チェックポイントにすぎない。

しかし、普通列車で行く場合、事情は全く異なる。札幌から函館へは小樽経由、苫小牧・室蘭経由の2経路があるが、どちらのルートを選んでも、必ず長万部が終点となり、そこから乗り継ぎが必要になる。この場合、長万部は文字通りターミナル(終着駅)となり、必然的に観光客が訪れる。というのも、次の列車まで時間があるからだ。接続が悪いというのはデメリットにしか見えないかもしれないが、乗客を観光へと誘導する効果が期待できる。

また、列車から開放されるので、「お尻の疲労回復」も行える。チェックポイントであると同時に、セーブポイントにもなるのだ。
東京で言えば上野駅が類似例であろう。もともと東北本線・夜行列車の終着だった上野だが、列車が東京駅に乗り入れることになった後、ターミナル駅としての役割が以前より薄れてしまった。
道路交通でも、バイパスや高速道路の開通によって旧道や駅前商店街への交通量減少、経済的打撃が発生するが、それと似たようなものだ。

それからこれは「旅情」観点からの話になるが、普通列車の方が目的地到着時の喜びが大きい。札幌~函館間の移動も長万部到着時の印象は特急・普通でまるで異なる。前者の場合、「やっと長万部か~。でもまだ100kmあるな。だるっ。」だが、後者の場合、
「よっしゃ、長万部きたあああああ!セーブポイントだー!!」
となる(個人の主観です)。
特に長万部駅のホーム~改札間の長い通路がついにここまでやってきたという達成感と、往年のターミナル駅としての風格を感じさせてくれる。

※ちなみに、北海道新幹線札幌延伸まで待っている方もいるかもしれませんが、開通したら今のローカルな長万部駅はなくなり、近代的なガラス張り駅舎になるらしいので、興味のある方は今のうちに訪問することをおすすめします。

2.普通列車のデメリット及びその対策について


(1)ロングシート対策

さて、ここまで特急の欠点を挙げてきたわけだが、当然普通列車にも弱点は存在する。というかむしろ、その弱点を実感している人が多いからこそ、特急のほうが利用者が多いのだ。ここからは普通列車のデメリットを確認し、対策を講じることにしよう。
まずは乗り鉄・観光客どちらにとっても大問題、ロングシートについてだ。ロングシートは景色を楽しみづらい、駅弁が食べづらい、無機質でつまらない、といった多くの弱点を抱えている。旅行者にとっては、
「特急に課金して設備を良くするか?節約してロングシートを耐え忍ぶか?」
は切実な問題なのだ。

順番に解決していこう。まず1つ目の景色問題だが、ポジショニングが重要となる。おすすめは、「窓が広く、入口から少し離れた位置に立つ」これである。入口付近に立つと乗降客の妨げになるので、少し離れたところに構えるのがポイントだ。座るのはおすすめしない。ロングシートの場合、向かいの乗客が景観の妨げになってしまうからだ。もっとも、始発列車などで車内が空いている場合はこの限りではない。
乗り鉄の方なら共感いただけるかもしれないが、始発列車は空いていて快適なことも多い。「早起きは三文の徳」というが、まさにこのためにある言葉だと邪推しても良いくらいだ。早寝早起きで快適な旅を楽しもう。

「座れないのかよ」という声が聞こえてきそうだが、ここで皆さんに質問したい。「いつも列車に座ってばかりではないだろうか?」
足の調子が悪いとか、年齢のせいで辛いとかいうなら話は別だが、毎日の短時間通勤・通学程度で毎回我先にと席に座ろうとするのは、あまり感心しない。なぜなら、使わない筋肉は衰えていくからである。
座っているより、立っている方が筋力を使う。日常に運動を取り入れ、長い時間立てるように訓練しよう。エスカレーター・エレベーターの使用を控えたり、私が紹介した駅間徒歩を実行するのでも良い。そうした積み重ねで多少の耐性はつくはずだ。

次は駅弁問題。これについては悲しいが車内飲食を諦め、代わりに乗り継ぎ時間で食べるなどの工夫を凝らそう。スケジュールに余裕があるなら、無人駅で静かに駅弁を食べるのも風情があって良い。

最後に、いかにも通勤電車風味の無機質な車内をどう楽しむか。
方法はいろいろある。車内広告を眺めるのも良いだろう。普段乗ったことのない鉄道会社の列車には、未知の広告があるかもしれない(最も、長い時間楽しめるものではないが)。
通勤電車ということは、それだけその地域の日常性が垣間見れる空間でもある。単語カードや教科書を開き、学業に励んでいる学生を見ながら、自分の栄光?の学生時代を回想するもよし。経済新聞を読んでいるサラリーマンを見て「今日も一日頑張りましょう」と心のなかで励ますのもよし。楽しみ方は千差万別だ。あるいは、この駅ではこれくらいの乗り降りがあるだろう、とか、同じく始発から終点まで乗り通す人は何人いるか予想してみるのも面白い。とにかく発想を豊かにして、目的地までの道を楽しもう。

車内がつまらないなら、景色を全力で楽しもう。郊外の田園風景は都会人が失った自然への畏敬の念を思い起こさせる。青森県の津軽線・五能線、北海道の花咲線などがおすすめだ。もちろん他にも素晴らしい路線はたくさんある。
思い切って寝てしまうのも良い。筆者は景色が見えない時間帯は睡眠時間に充てることが多い。しょうがない。何も見えないのだから。

(2)山間部の低速走行について

普通列車は性能や線形によってはかなり低速走行となる。
函館本線の山線(小樽~長万部)などは勾配やカーブがあるため、駅間距離が長い。目的地に着くのが遅く、イライラする事もあろう。
対策としては、読書や音楽など、豊かな趣味の時間として使うことがあげられるが、長距離の旅では眠くなりがちで、読書する気力がないこともあるだろう。
これについては、受け入れるしかない部分もあるだろう。ローカル線の旅そのものが、効率とか経済とか、そういった世界から離れることなので、そんなときに都会人的なじれったさを感じているようでは、まだまだ甘いという話なのかもしれない。コスパの良い旅がしたければ特急を使えば済む話だ。なぜわざわざローカル線に乗るのか、その意味を考えてみよう。
どんなに遅くとも、いつかは目的地に着くのだ。それを信じて、気長に旅をしよう。

3.おわりに

ということで、普通列車の旅について語ってまいりました。ニッチな領域だということは百も承知ですが、書きたかったので書いたという感じです。
旅の記事は、また書きたくなったら書きます。
コロナが落ち着いて観光需要が戻りつつある今、混雑を避けたい方は多いと思います。
今回の記事が何らかの参考になれば嬉しく思います。
それでは、また。

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