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疼痛神経科学教育とリピート

こんにちは。理学療法士のこうやうです。

今回は 

リピート

について書いていきたいと思います。

私には珍しくビジネス的な話なのですが

自費リハで働き始めたことで

数字を意識せざるを得ない環境になりました。

そして今のところ

私の成績は最悪です笑笑。

なんでなのか自分なりに分析して

気づいたことがありましたので

書かせていただきます。

よろしくお願いいたします。

それでは始めます。



いきなりですが

痛みを抱える人が

知りたいこととはなんでしょうか?

私が思うに

痛みの原因

だと思います。

「私はどこが痛いの?」「なんで痛いの?」

悩んでいるわけですから

当然このように考えます。

そして痛みの原因がわかると

「ここが痛かったんだ!」「だから痛かったんだ」

となり、それが信頼へとつながるわけです。

臨床技術も重要ですが

患者さんの求めている答えを出してあげるのも

重要なわけですね。

この過程は

患者のリピートにつながる手段の一つになります。


ですが

実際の痛みの実体ってどうでしょうか?

どこが痛い、だから痛いがわかるほどに

単純なのでしょうか?

過去の記事を読んでいただいてる方ならわかりますが

痛みは単一原因で起こるほどシンプルではありません。

骨盤のズレとか足からとかいろいろ言われますが

原因はいってしまえば、あなたを作り出すものすべてにあるわけです。

なので痛みの捉え方自体を変えてもらおう

というのが

疼痛神経科学教育です。


疼痛神経科学教育を実践した症例報告では

①痛みは、脳が危険と認識したことに反応して生じる出力である 。

②痛みは必ずしも組織の損傷と関連しているわけではない。

③侵害受容と痛みの間には可変性がある。

④環境が痛みの強さに影響を与える可能性がある。

⑤持続的な痛みは侵害受容に変化を与える。

⑥神経系は柔軟で適応性がある


という事項を教育として行なっています。


みなさんは

これが患者が求めたい情報に見えますか?

こんなたくさんの情報を出されたら

患者さんは混乱し

不安になる可能性が高そうです。


私が思うに

疼痛神経科学教育とリピート率を上げることは

相性がかなり悪そうです。


ただ教育と運動療法の組み合わせで

治療効果が出るのは論文としてもありますし

悪いことではないと思うのですが

売り上げのことを考えると

あまりいいとは言えなそうです。


患者が

正しい痛みの知識を求めているか

それとも

痛みの都合のいい解釈を求めているか

正直これは圧倒的に後者が多いと思います

そして後者にしたほうが

治療を進めやすいのも事実です。


私の考えですが

疼痛神経科学教育を行うべき人は

疼痛に対する信念が強い人です。

どれだけ説明しても

「私の痛みはここからきている!!」

と考えを曲げない頑固な人です。

信念の強さはベイズ推定でいう事前確率となるわけですから

その信念をまず壊す必要があります。

そのような人に対してシンプルな論理というのは

あまり通じない経験が多いです。

そういう人こそ

疼痛に対する正しい知識が必要なのではないでしょうか。

何よりそのような教育は

短期的な効果が少なくても

これから痛みを経験するにあたって

長期的にはメリットが多いです。

いちいち原因探しをせずとも痛みに向き合えるので。


ちょっとごちゃごちゃになったのでまとめますね。


まとめ

①疼痛神経科学教育は患者を混乱させ、ネガティブな要素を与える可能性が高い

②患者のリピートにつながるのはシンプルな説明である

③リピート率を上げることと痛みの教育を行うのは相性が悪い

④重篤な慢性痛を抱える患者には教育を行うべきかも



NOI conceptを基にした疼痛の考え方をしている私にとっては

リピート率とのかなりのギャップを感じています。

どうするべきかは結論は出ていません。

4月から完全に自費整体に移行するので

それまで考え抜こうと思います。

本日はこれで以上です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


参考文献

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