東京での交通手段といえば専らＪＲの私なんだが、昨日は珍しく都営地下鉄で移動。新宿三丁目、曙橋、市ヶ谷、九段下。九段下という地名を目にするだけで脳内では「九段下の〜九段下の〜🎵」と、ろくに歌詞を覚えていないものだから、九段下だけで爆風スランプを強行突破する。発車メロディも同じ曲だ。しかし、今日は武道館へ行くわけではない。
　新宿線から東西線に乗り換える。竹橋、大手町、日本橋、茅場町。茅場町には面白い飲み屋があるというのでやってきた。
　地下鉄１番出口を出て歩いてすぐのところ。自宅のガレージを改装して居酒屋のホールにしたような佇まい。二階の外観から生活の匂いがする。以外と広い店内には、もう割と出来上がってる人たちがいる二十時前。
　冷蔵庫に冷えた瓶ビールは自分で取り出し、レジ係のお姉さんのところへ持っていく。
　お姉さんの立つカウンターには、蛸のぶつ切りやしめ鯖、ポテトサラダといった小鉢が並んでおり、ドリンクのお会計のついでに何品か、ついつい手に取ってしまう。
　丸テーブルを囲んで、わいわいやってるグループと同じテーブルに相席。立ち飲みなのが、東京に根を張っているわけではない私にはちょうどよい。瓶ビールがサッポロ赤星なのもよい。
　レジカウンターの隣には焼き鳥を炭火で焼いてる一角があり、聞くところによると、自分で焼くことができるらしいのだが、焼き鳥は自分で焼くより焼いてほしい。
　反対側の壁沿いには、焼酎や日本酒の自動販売機が並んでいる。あのコップを置いてスイッチを押したら水が出てくる給水器の酒バージョン！コップをセットして百円玉を二枚入れたら、チョロチョロチョロとお酒が出てくる。思ってたより多めに出てくる。なかなか面白い。
　夜中二時くらいまでやってそうな雰囲気の店なのに二十一時で閉店してしまう潔さも気持ちがいい。茅場町のアミューズメント酒場、店の名前は忘れた。また来よう。

蠱惑暇
こわくいとま

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