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リーダーシップのある人が排出されない理由を垣間見た

以前、他社も含む「次期管理職候補者(現管理職者も含む)」を対象とする研修があり、そちらに参加したときの話。

リーダーシップとは何か、マネジメントとの違いは、など通り一辺倒のことを講師が説明し、それは講義として聞いていたのですが、グループディスカッションになったときに「リーダーの定義をまとめる」というお題が出ました。

リーダーは簡単に言えば道を切り開く人、方針を決める人なので(詳細はたくさん出ている書籍等をご参照ください)、自分は「経営者が会社のゴール/道筋を示し、各組織長がこの道筋に沿った組織単位の方針を決める人」という考えを提示したのですが、同じグループの人は「経営者って…関係あります?」という意見でした。(自分以外の5人全員同じ)

自分は、機関法務も担っているので、日頃から経営陣と話をする機会が多いため、リーダー=役員というイメージが一番最初に頭に浮かんだのですが、おそらく他の5人の方は、経営陣と関わるタイミングがそれほど無いのかなと思いました。
 同グループには、遠方から拠点責任者の方も参加されており、そういった方でも経営者をリーダーとする考えに疑問を呈されたのは、経営者への期待を失っているということでもあるのではないかと思いました。

本来、経営の方針がトップにあり、それが社内に共有され、各組織ごとの方針や施策につながるという「一歩目」が無い、又は共有されても形だけで終わっており、実行すべき社員に浸透していないといった事が、そこかしこであるのだろうと感じております。(おそらく自分の経験した会社も同様)

リーダーシップは方針を決めて導いていくのが役目ですから、会社の成果と連動しない、あるいは管理職が自身の組織の利益だけを追求した実績づくりをしようとするのは、果たして企業経営として健全と言えるのか?という疑問が頭から離れません。

研修に参加して、自分が法務として全社視点でいられるというのは、果たして幸せなことなのか、考えさせられました。加えて、世の中の経営者の方々には、「意思決定」をするのは職責ですから当然ですが、それで安心してないで、「発信」してくれよと思った次第です。上場してようがしていまいが、コーポレートガバナンス・コードをしっかりと勉強してほしいなと改めて感じました。

以上。

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