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【小ネタ】契約レビュー依頼への対応

企業法務の人です。
先日、「契約書にリスクがないかチェックをお願いします」だけの依頼がきたのですが、当然それだけでは情報不足なので依頼者へ説明を求めたところ、連絡が途絶えました。

このような依頼内容に対する法務担当者としての対応について、「X」でアンケートをとってみた結果を分析してみます。

ひとまず形式チェックをする 20.6%

実態がどうかは置いておいて、契約書というものがある以上、内容を確認して問題の有無の把握と、リスクの程度は一応はかれますね。
しかし、「それ以外」のコメントにもありましたが、形式チェックでは当然に全てのリスクを把握できませんし、不確定な部分について「法務のお墨付き」は出せませんので、やはり、次の関連資料の補充情報を提出してもらったり、個別にヒアリングして情報を引き出すなどを条件付きとせざるを得ないでしょう。自分も「この内容で問題ありません」などは、しっかりとした情報なしには書けません。

関連資料や連絡が来るのを待つ(放置) 64.5%

圧倒的多数が「関連資料・連絡を待つ」でした。
やはりレビューするには、契約当事者間の力関係がどうか(だいたいお客様の方が強いのですが)、現在の交渉経緯、提示済みの条件、相手方の期待すること・当社がかなえたいこと、これに伴って生じる義務、契約締結部門が気にしている点(見てなければ、見てないことの把握)などをしたうえで、契約書をチェックする必要があるでしょう。
自分も今回、この対応をとりました。

それ以外 14.9%

いろいろコメントいただきましたが、大別すると2つにまとめられるかと思います。

・督促する(「放置」ではなくて、ということですね)
・資料を見ないと確証が得られないような部分は除く、条件付き回答
 (ほぼ形式チェックと同様?)

以上の結果でしたが、やはり関連情報を重要視している方が多いように感じられました。15年前ならいざ知らず、未だに関連情報なく「契約書読む人」といった認識を持たれているのはどうなのかな、と感じてしまいました。
もっと法務の露出を増やして、「法務ってこういうことしてるんだよ」をアピールしていかねばと感じた次第です。

以上


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