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転職エージェントが考える、決断の上手な人の特徴

転職は少なからず人生の節目にあたり、人生の中でも小さくない決断の場面のひとつです。
転職エージェントをしていると、決断が上手い人と下手な人がいることを実感します。

決断が下手とは、
・優先順位がはっきりせずに決められない
・決めることを先送りしてしまう
・近しい誰かに助言された通りにしてしまう
・一度決めたのにいつまでも再考して悩み続ける
こんなイメージです。

一方で、決断が上手とは、
・頭の中がクリアに整理されている
・決めるべきときまでに結論を出す
・他人に相談しようとも決定するのはあくまで自分自身だという信念がある
・一度決めたらもう悩まない
こんなイメージです。

これはあくまで私の見聞きしてきた範囲内での経験則のようなものですが、そんな決断が上手い人にはどうやら共通して持っている技術のようなものがある気がしています。

理屈と感情を区別する

理屈と感情をごちゃまぜにして考えないということです。それぞれを分けて考えることができます。
自分の判断に時折りバイアスがかかってしまってしまうことについて自己認識ができているとも言えます。だから、一時的な感情や反応に流されて決断を下すということがありません。客観性が高いとも言えます。

例えば、面接に進んだ企業に対してなんとなく嫌だなと思ったら、もう悪い面の情報しか集めようとしなくなるのが人間の脳の傾向です。悪い面しか見えてこない企業から内定をもらっても入社に至ることはありません。
でもそうした感情が先立って、ほかの良い面も含めた総合的な判断ができないまま決断を下してしまうのは、もったいないことです。
理屈と感情を区別できていれば、どちらかに支配された偏った判断をすることがなくなります。

理屈だけで考える

転職で言えば、求めていることは何で、どうだったら今回の転職は成功と言えるのか。その成功の条件に今回の内定は合っているのか。という視点を持って、チェック項目に見合うかどうかを淡々とドライに判定します。
その過程で、感情による判断を挟まないというのが特徴です。

加えて、ここで言いたいのは第一に理屈で考えるということです。決断が下手な人ほど、理屈よりも感情が先行してしまう傾向があります。
「直感的に、なんかいやだ!」という反応です。その感情を味わった後で、理屈で考えるスタンスをとっても、「いやだと思った理由」を考えてしまいがちです。それではもう結論が変わりません。

よく第一印象で決まる、みたいな話もありますが、あれもともすれば感情面が先立ちすぎた結果なのかもしれません。もし、たまたまその時の気分が晴れていなければ、何を見ても第一印象は特別良くは感じられないでしょう。

決断の上手い人は、直感とか感覚とかはいくらでもエラーを起こすものだと認識しています。だから、とにかく理屈だけでまずは考えられるようにしています。

感情をおろそかにしない

とはいえ、感情や直感、感覚といったものを否定しているわけではありません。

決断の上手い人は、あらかじめ定めたチェック項目をそれはそれとして活用して理屈で考えながらも、もし心に違和感を持ったならその感覚も大事に扱います。

「希望条件には適っているのに、なんかワクワクしない」「そのワクワクしたい感じって、いったい何なんだろう」と深掘りしていくのです。

何も初めに定めたチェック項目に固執するわけでもなく、心から納得できるか、という観点を大事にしています。

理屈と感情を行ったり来たりする

そうして、感情的にも納得できて、かつ理屈上でも条件に適うような、ちょうどいい塩梅の落とし所を見つけていきます。

前提として、理屈と感情を区別できているからなのですが、両者をごちゃ混ぜにすることなく、うまくそれぞれ行き来できます。
こうして考えを深めていきます。

まとめ

決断が上手いかどうかには、年収もキャリアも関係ありません。いくら年収が高くてもあんまりな人はいますし、その逆も然りです。
ただ一つ言えるのは、自分の頭で考える習慣を持つ人は、やはり決断が上手い傾向にある気がします。

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