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プロトタイピングで最も大切なこと

アイデアを否定して、棄てられるか?

プロトタイピングを中心としたアジャイルな開発プロセスによって、小さな改良ではなくて大きなイノベーションを目指すことができたり、大失敗で損失を出す前に小さな失敗ができるようになります。

このようなメリットがあるプロトタイピングで最も重要なことは、たくさんのアイデアを出して、駄目なものは棄てることです。これまでの改良文化のままではプロトタイプを少しづつ改良していく小さな活動になってしまいます。


小さな改良文化をどうすれば変革できるのか?

まずアイデアを大切にしすぎないことです。アイデアや提案に個人名を付けて称える習慣のある企業がありますが、2つの意味で問題が大きいと考えます。

アイデアは他の要素があった上で実現可能になるもので、個人が出した小さなアイデアを重視するとシステム思考を失ってしまいます。巨人の肩に乗っていることを理解していることはアイデアを展開する文脈としてとしても重要です。

もう一つは、プロトタイピングを回していく上で、当初のアイデアを破棄したり大きく変更していくときに、個人攻撃にしないためです。やはり人情として人の名前が付いていると否定しにくくなります。誉めるために個人にアイデアを所有させるとダイナミックなプロトタイピング活動ができなくなる可能性があるのです。


プロトタイピングチームを育てよう

アイデアの所有を個人中心からチーム中心にすることで、視点や価値観に多様性を持たせることで上手な駄目出しをポジティブにしていこうとする意味があります。

アイデアを出すときの多様性だけでなく、そのアイデアを多面的な評価によって絞り込み、価値の高いものを残していくことが大切です。みんなで「生み出して、棄てる」そんなプロトタイピングチームを育てていきたいと思いますが、会社の評価システムとの兼ね合いもありデザイン経営の一環として考えていかないといけないテーマでもあります。




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