古材文化の会編集室

古材文化の会は、1994年任意団体「古材バンクの会」として誕生しました。2001年にN…

古材文化の会編集室

古材文化の会は、1994年任意団体「古材バンクの会」として誕生しました。2001年にNPO法人化、2006年「古材文化の会」と名称変更し、伝統建築とそれを支える文化を学び、暮らしに生かす活動を続けています。会のことを知らない人の心にも届く記事を紹介していきます。

最近の記事

“古材バンク”という構想。28年前の新聞記事から

古材バンクをつくる 古いとはいえ良質な木造住宅が惜しげもなく方々で壊されている。その勢いはバブル景気のときに加速されたままで一向に衰える様子がない。壊すのは機械を用いるから、数日のうちにそれまで健全に建っていた家が、破砕され、無残な残骸(ざんがい)の山と化す。残骸はどこかへ運ばれて、焼却するか廃棄するかして無為に処分されているのが実態である。なかには不法な処分もあるはずだ。  実は、私をふくめ木材に関係する仕事に従っている有志が集まって、古材利用をを図る組織の実現に向けての構

    • 発見!!わたしが見つけた文化財。小金井神社本殿が小金井市の文化財に指定される。

      2009年に開講した「京都市文化財マネージャー育成講座(建造物)」は、京都市、(公財)京都市景観・まちづくりセンター、(社)京都府建築士会、古材文化の会の4者が実行委員会を組織して開催しています。講義と演習、そして修了課題で実践的に学ぶ講座です。受講資格、居住地は問いません。『身近になった文化財を身近な人々が扱う時代が到来した』。パンフレットの言葉の通り、“わたしたちの文化財”が各地で生まれています。今回は、第11期京都市文化財マネージャー育成講座を2018年に修了された、稲

      • つないでいきたいものがある人がいる。 古材文化の会編集室のこと。

        古いに材料の材と書いて “こざい” と読みます。 古材には知恵や技が詰っています。 時間を重ねるほどに新たな魅力も生まれます。 先人がつないできた木造建築の文化・技・心を伝え、 自然環境やモノを大切する社会を目指して 古材文化の会は活動を続けています。 会では機関誌「古材文化」を隔月で発行しています。 記事をもっと多くの人に紹介したい、活動を知って欲しい。 そんな思いでnoteを始めました。 いつか、ホンモノノの編集室ができることを夢みて 古材文化の会編集室として発信してい

        • 田中家物語「ちいさいおうち」京都版

          古材文化の会には、『見守るネット』という歴史を重ねてきた建物の所有者に寄り添い、所有者と一緒に課題に向き合うマネージャーや専門家のネットワークがあります。マネージャーの原田純子さんに田中家についてご紹介いただきます。  住宅の調査ではお家にまつわる由緒や近辺の歴史、建物の特徴を文章化します。所有者さんとフィードバックを繰り返すなか、お家の価値を再認識してもらうことにもなり、調査者もいつのまにか遠い親戚のような感覚になります。そんな調査で始まったやりとりから『見守るネット』に

        “古材バンク”という構想。28年前の新聞記事から

          甍の波を縦横無尽!! 仕事に学びに全力投球。鯉を眺めてリフレッシュ。

          令和2年度の「現代の名工」に選ばれた、古材文化の会理事の光本大助さんにお話を伺いました。 ※「現代の名工」とは、卓越した技能を持ち、現役で活躍する人を厚生労働相が表彰する制度。令和2年11月9日に全国で150名の方が選ばれ、4名のかわらふき工の一人として光本大助さん(京都府瓦工事協同組合副理事長)が表彰されました。 ―光本瓦店について教えてください。  自分が2代目です。父親は学校の先生をしてから繊維会社へ働きに出て、後に瓦の会社に勤めて瓦葺き職人になりました。それから

          甍の波を縦横無尽!! 仕事に学びに全力投球。鯉を眺めてリフレッシュ。

          鴨川源流の集落、雲ケ畑で番茶づくりを体験。暮らしの知恵を楽しく学ぶ

           古材文化の会のメンバー4名で京都市北区雲ケ畑の久保清美さんを訪ね、番茶づくりの体験会を行いました。雲ケ畑は、京都市の東の端を流れる鴨川の源流にある山間の集落です。昔は、5月の下旬になると雲ケ畑の家々では、お茶づくりが行われていました。庭先にむしろが干され、お茶が干されというのが雲ヶ畑の初夏の風景だったそうです。  清美さんが雲ケ畑お嫁に来た頃は、久保家のお茶づくりは6月でしたが、「6月のお茶はよくない」と人に聞いてからは、5月下旬の晴れた日を選んで、1週間ほどかけて自家用

          鴨川源流の集落、雲ケ畑で番茶づくりを体験。暮らしの知恵を楽しく学ぶ