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音楽には色がある。

私は音楽が大好きだ。僕は音大生でも、バンドマンでも、華麗にピアノが弾けるわけでも、クールにギターが弾けるわけでもない。それでも、音楽が大好きだ。

今日、久しぶりに体が震える音楽に出会った。
それはSuchmosのBODYという楽曲だ。


自分にドンピシャな音楽は歌詞を見ずとも、体が応えてくれる。耳を通して音を入れ、目を通して歌詞を見、意味を理解するという普通の音楽を聞くときに当然行う工程を省き、脳に、体に、音楽が直接入り込み、頭から爪先に至るまで、まるで電流が流れたかのようになる。


私は音楽には色があると思う。
その音楽のの絵の具が私という水に、ポトっと落とされる。
落とされた絵の具は水に溶け込み、一瞬で水を音楽の色で染めてしまう。

SuchmosのBODYであれば、煙のようなモノクロ。Suchmosの作る音楽は、私の世界を一瞬にして白黒にする。その世界で、私は長丈の真っ黒のトレンチコートのベルトを締めずに靡かせ、金縁の丸いサングラスをかけ、タバコをふかし、パーマをかけた長い髪を上下に揺らしながら、踊るようにしてストリートを闊歩している。

Galileo Galileiのウェンズデイは水彩。このウェンズデイという曲には褪せた色が存在する。紫陽花のような色。水を多く含み、輪郭がぼやけた褪せた色の音楽。その世界では、早朝外はひどい雨で、私は薄紫色の傘を差している。歩いている道はコンクリートで舗装された道ではなく、田舎道のようなもので、それが道である証かのように、横に濃いめの緑の草が生い茂っている。淡い赤の長靴に泥を少し被りながら、その道を歩いていく。


初めて音楽を聴く際、YoutubeでMVを見て聴くかもしれない。はたまた、歌詞を見ながら聴くかもしれない。しかし、あえて何も見ず、目を閉じて聞いてみてほしい。食べ物でそのまま素材の味を楽しむことがあるように、音楽そのものだけで味わってみてほしい。初めて聞くとき、歌詞が聞き取れなくてもいい。その音楽を聞き、味わい、色を見てほしい。そして、自分だけの世界を広げていってほしい。

音楽には色があるのだから。


それでは良い1日を。


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