はじめて愛されて、パニック障害になりました。⑥
かなり日が空きました。前回までの話はシリーズでご覧ください。
ばたばたと休学が決まったときは、ひどく夢見心地でした。自分のことなのに、他人の人生を見ているみたいに、大変そうだなぁと思った。
人間関係が濃い小さな大学で、私は3人の友人と先生2人にだけ休むことを告げ、静かに連絡をたちました。同期たちにも全く連絡をしなかったので、ただ講義をさぼっていると思った人たちからちらほら連絡が来ることも。
ある日突然消えた人
それでよかった。
休学後、心療内科とバイトを行き来する生活が始まります。一人でいると本当にうっかり死んでしまいそうで、闇雲にバイトをいれました。
起きて、ご飯を食べて、水を飲む。
そんな些細なことが、自分が生きようとしている片鱗が嫌で嫌でたまらなくて。一人でいると『死に損なった』という思いで頭が埋まる。
“アナタハ、イマ、ナンノタメニイキテイルノ?”
誰にも迷惑をかけずに死にたかったけど、道路に飛び出しても電車に飛び込んでもビルから飛び降りても多くの人に迷惑がかかってしまう。
部屋の中で息をとめてみましたが、当然死ぬことはできませんでした。その時の絶望感を忘れることはないでしょう。
綺麗な泡のように消えられたらどれだけ幸せだろう。誰の記憶にも残らずに、せめて私を愛してくれた彼が自分を責めないように。
しゅんと消えられたら…
バイト→病院→バイト
そうやって過ぎていく日々を受け入れられるようになるまで半年かかりました。
それでもその間彼は私が
起きて、ご飯を食べて、水を飲んで無事一日を終えることを本当に喜んでくれました。
そんな彼を見ているうちに、この人のため生きてもいいのかな。そんなふうに思えるようになっていったのです。
こうして、カウンセリングに通うようになります。
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