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浅草ロック座でおばさん感動

先日は浅草ロック座へ行ってきた。
最近同じ部屋の同じベッドで寝起きしているらしい友人男性二人と観覧。1月に一度企画し新宿ニューアートに行こうとしていたのだが、なんと直前に私が「具合が悪い気がする」などとのたまい新宿まで出向いたにも拘らずドタキャン、今回はそのリベンジであった。

今回の観劇の目的は矢沢ようこさん。現役レジェンドである彼女のことを教えてもらい一度は絶対観てみたいと思っていたのだ。この方は銀杏BOYZ「恋は永遠」のMVにも出演している。

彼女が出ている映画「彼女は夢で踊る」はロングラン中で3月にはアップリンクでも上映するようなのでこれも観に行こうと思った。

浅草ロック座では他の人の演技の最初の方に賑やかしとして、出番でないダンサーたちも出てきて踊る。私は浅草ロック座しか行ったことがないので知らなかったのだが、大抵の劇場では一人ずつ順番に演技をし、人の出番に賑やかしとして他のダンサーまで出てきて踊ったりはしないらしい。つまり浅草ロック座の公演は他の劇場での公演よりダンサーが忙しいのである。オープニングとエンディングはダンサー全員で出るし、他の人の出番の賑やかしを含めた着替えの回数も半端ではない(5、6回着替えてるんじゃないかな)。そして2時間の公演を一日4回もこなす。めちゃめちゃハードではないか?とかく大忙しなんである。
今回の公演で瞬間最大風速的な意味で一番感動したのはエンディング。ちょっと感動の仕方がズレている気がしないでもないが書いておく。エンディングではダンサー全員のスカートの中がパチンコ屋の入り口とかにある花輪みたいになっていて、そのスカートをめくって中の花輪を見せながら踊っていたのだが、そのときにダンサーたちが「キャーーー!!キャーーー!!(えっち〜〜〜!!)」みたいな嬌声をあげていた(一応中にズボンは履いている)。その嬌声さえもダンサーたちが自ら演出しているのだ。自らスカートをめくり、自らキャーと嬌声をあげ、私たち観客にこれでもかとサービスをしてくれる。ここで私は不覚にもじんときてしまった。すごい頑張ってる…。それを同伴者に言ったら「おばさんじゃん」と言われ、ああそうか、これがおばさんか、と会得した。頑張ってる人に感動する。シンプルにしてなんていい気持ち…。近いうちにまた行きたい。

あともう一つ気になっていた点。左右両端にダンサーがポーズを決めた際、紙テープを投げ、ダンサーに当たらないギリギリのところで引っ込める男性がいたのだが、この方たちって後で聞いたら名誉ファンの方たちらしい。もしこれだけが仕事なら『ライ麦畑でつかまえて』のホールデンの夢、ライ麦畑の崖から落ちそうになった子供をつかまえる「ライ麦畑のキャッチャー」にかなり近い仕事なのではないかと思ったのだ。さっきちょっと調べてみたら、あれは紙テープではなくリボンであり、あれを投げる人はリボンさんと呼ばれるそう。あの芸当はリボン巻き機みたいなものを駆使して行われ、噂によるとそれを作る名人が大阪にいる。そしてそれは鼻毛カッターを改造して作られているらしい。ということがわかった。最後の鼻毛カッターのくだりだけまったく意味がわからない。調べれば調べるほど気になるストリップ、面白い世界である。

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