エディさん、昨日は負けてほしかった。

正直な気持ち、ニュージーランドが勝ってほしかった。
というより、イングランドが負けてほしかった。
エディ・ジョーンズ、エディさんのいるイングランド。

エディさんのことが嫌いなわけじゃない。
いや、エディさんが自分の上司だったら大変だろうなと思うけど、結果を引き出してはくれそうだ。
うるさいだけの上司なんて世の中いくらでもいるだろう。
これまでエディさんに関する本や記事も沢山読んだ。
今、日本でラグビーにどんな形であれ関わっている人でエディさんの影響を受けてない人はいないと思う。

だからこそ、今回は、負けてほしかった。

ジェイミーが示してくれたのは、
エディさん、エディさんの「2015年の」やり方じゃなくても、
日本は所謂ティア1にも勝ち負けできるレベルになれるということだ。
やり方は1つじゃない。あの時のエディさんのやり方が絶対ではない。
もう強度の高い練習、分析を怠らないのは大前提で、大事なのは明確なビジョンを持ち、チームとして1つの方向にまとまること。
むしろ、そこはエディさんもジェイミーと同じだった。アプローチが違っただけ。

これまで日本代表の結果が振るわなかった時、サンウルブズがなかなか勝てない時(強化を別にすると興行として問題はあったけど)、
決まってエディさん時代と比較された。
ジェイミーのやり方は日本人には合わないとか、
何を考えているのかよく分からないとか、
キックの使い方だけ取り上げられたりとか。
一番酷いのはエディさん時代の事例をただ紹介するだけとか。(で?という話)

もし今大会で日本代表が結果を残さなかったら、2015年以前の日本に戻ったと思う。
日本代表が勝つにはエディさんがアレンジした「展開、接近、連続」"しか"ないと。もうそれ50年前の話ですけど。。

過去のエディさんへの過度の信仰は思考停止を招く。
エディさんが日本代表のHCになって最初に行ったのは選手の過去のマインドセットを変えることで、
ジェイミーも最初にやらなければいけなかったことは選手のエディさんのやり方に凝り固まったマインドセットを変えることだった。

日本代表が先に進むために、エディさんでも上手くいく時と上手くいかない時がある。
ということが示されてほしかった。
ニュージーランドに負けたとしても、アルゼンチン、ワラビーズを圧倒してのベスト4だからエディさんが極端な批判に晒されるとこともなかっただろうから。

でも結局、エディさんの手腕は凄かった。
きっと我々が知ってるエディさんと我々が知らないエディさんがいた。
もう過去の話だけで今のエディさんを語ることはできない。
またしばらくエディさんの話を注意深く聞くことになるだろう。
でも、それが全てこれからの日本代表にとっての正解であるとは限らないということを忘れないでほしい。

過去のやり方だけに囚われない。
それがエディさんとジェイミー、そして日本代表の選手たちが教えてくれた一番大切なことだ。

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