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同棲とか結婚とか新生活とか

ここ最近、Twitterもnoteも更新せず、バタバタした日々を過ごしていたのだけど、実は引っ越しをした。そして、結婚をした。

コロナ禍になり早数年、入社して4年目、東京にある実家から埼玉にある職場まで通うことに限界を感じ始めた。かといって、在宅勤務だけで済まない業務内容。この際だから埼玉に住んでしまおう、というのが引っ越しのきっかけだった。

中距離恋愛をしていた彼に「一緒に住もう」と声をかけたのは僕からで、ちょうど転職を考えていた彼のタイミングも良く、僕と彼は埼玉に引っ越すことにした。いわゆる、同棲である。

同性同士が一緒に住むには、ハードルが高かった。「男性同士はうるさいから」と断られたこともあったらしい。未だに存在する性的少数者への偏見を感じた。選べる物件は少なくて、それでも職場から30~40分圏内の物件を見つけた。契約して、内見して、僕が思いついてから2ヶ月経たずに、諸々が決まっていった。

契約の時、書類に書いた彼の続柄は「友人」だった。

不動産屋さんには事前に付き合っているとは伝えていたが、きちんと認識されていなかったのか、最後まで「友人」だと言われていた。これがもし、男女のカップルだったら、「婚約者」と思ってくれたんだろうか、と僕は考えていた。

大戸屋の前で告白してくれた彼に、サイゼリヤの店内で僕は結婚の話を出した。

引っ越し先のさいたま市は、すでにパートナーシップ宣誓制度を導入していた。僕が彼と、パートナーシップを結ぼうと決めた理由は2つある。

1つ目は、僕の性別の問題だ。僕は戸籍上の性別は女性で、彼は戸籍上の性別は男性だ。普通に入籍をすることは出来るが、僕は社会的な性別は男性だ。僕は、妻になりたいわけじゃなかった。戸籍上が同性でないとパートナーシップを結べない自治体もあるようだが、さいたま市は僕のような「トランスジェンダーで同性愛者」というケースまで、細かく考えられていた。

2つ目は、今後の問題だ。これから一緒に住むとして、もしお互いに何かがあった時、すぐに駆けつけることが出来るのか。一緒に住んでいるだけでは、同性同士の僕と彼は他人として扱われてしまうのではないか。社会的な保障が何もないことは恐ろしかった。

厳密に言えば結婚ではなく、パートナーシップを結んだ、となるべきだけど、僕は「結婚した」と言いたい。同性の僕と彼にとっては、これが結婚なのだから。

そしてつい最近、引っ越しと結婚の手続きが終わった。

お揃いで買った指輪は、左手の薬指に着けられている。「まだ25歳なのに、身を固めたのね」と言われたけど、周りの友達も結婚している人もいるし、早すぎたわけでもないだろう。僕はいわゆる普通の結婚ではなかったけど、今それなりにすごく幸せだから、この生活が続けば良いなと思っている。もちろん、これから大変なこともたくさんあるだろうけど、一緒に助け合って彼と生きていきたい。

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