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漢方仙人による漢方逸話『女性なら知っておきたい3大漢方処方 3つ目は加味逍遙散』

今回は加味逍遙散(かみしょうようさん)について説明するとしよう。
前回までに説明した当帰芍薬散、桂枝茯苓丸と共に婦人科疾患に使われる3大漢方薬で、日本では人気のある処方じゃ。

他の2処方は体質(血虚や瘀血)を改善するものじゃが、このものは精神的な要因が婦人科疾患に影響を及ぼした場合に使う処方じゃ。
すなわち、ストレスからくる婦人科疾患(月経痛、月経不順、更年期障害など)に使ったりしておるのう。
特に、更年期障害に使用されることが多く、不定愁訴に良く対応する処方じゃ。

ちなみに、ストレスからの不定愁訴を呈している状況を、漢方用語では肝気鬱結(かんきうっけつ)と言い、加味逍遙散の逍遥(しょうよう)という言葉も散歩するという意味と「心が揺れる」という内容が含まれておる。

また、更年期障害のみではなく、ストレスから生理が不順になってしまった時などにも最適じゃ。
中心生薬は柴胡(サイコ)で、精神安定作用があり、ストレスから解放してくれるのう。この柴胡という生薬は日本では人気のあるもので、これを含む漢方薬は柴胡剤と言われ繁用されておる。
ストレス社会と言われている最近では、女性の方に必須の加味逍遙散といえそうじゃ。

今回はここまでじゃ。
読者の方に少しでも興味が生まれ、漢方に触れるきっかけになれたなら嬉しく思うのう。

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