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漢方仙人による漢方逸話『ハトムギの種も生薬なのじゃ!』

今月は特別に2本目のNOTE記事もお送りするぞい。
今回も季節ごとによく発生する疾患と、それに使う漢方を紹介しよう。

梅雨の時期は雨が多く湿気が高い季節じゃ。
この記事を執筆している今この時も外は蒸し蒸し汗べったりじゃわい。

このような時期には神経痛を含め、四肢の痛みが多く発生するのう。
「雨の降る前には膝の痛みが悪化する」、「私の腰の痛みは天気予報より正確だ」などと年配世代の人達が話すことを聞いた経験があると思う。

漢方では四肢の痛みのことを"痺証(ひしょう)"と呼んでおる。
この痺証は様々な原因で発生するとされておる。

外の高い湿気の影響や体内の水分代謝が悪い状況などが原因で起こる四肢の痛みは、"湿痺(しつひ)"と呼ばれておる。
漢方専門用語では着痺(ちゃくひ)とも呼ばれるのう。
四肢の痛みの他、幹部がむくむ、ひざなどに水がたまる、小便が出にくい、重だるいしびれ感などの水分代謝異常が特徴じゃ。

湿痺には"薏苡仁湯(よくいにんとう)"という漢方処方が良く使用されておる。
体の水分代謝を良くし、痛みほかの様々な症状を改善してくれるのじゃ。

ネーミングにもなっている薏苡仁(よくいにん)はハトムギのことで、昔からむくみやいぼ取りに使われてきた生薬じゃ。
利尿作用が基本じゃが、いぼを取る作用なども有名じゃ。
現在でも皆がよく知っているハトムギ茶としてよく使われておる素材じゃ。

今回はここまでじゃ。
読者の方に少しでも興味が生まれ、漢方に触れるきっかけになれたなら嬉しく思うのう。

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