高齢父ちゃんとシャチと閉経

ヒト以外で閉経があるのはシャチとゴンドウクジラ、あとチンパンジーも閉経することがあるらしい。

高齢のお父さんに最近出会い、ふと考えたことがある。たとえば齢60で5歳の子供がいたとして、その子が15歳になるころには70なのである。70歳ならいまどきはまだ若いと言えども何らかの病気で死ぬ可能性は十分ある。というか60過ぎでも十分ある。最近の芸能人もかなり若くしてなくなっている。そうなると子供の成人まで生きられない可能性がまあまああるのだ。なんと悲しいことだ。

でも待てよ。女性ではそれはあり得ないよなあ。なぜなら女性は50歳くらいで閉経しそれ以降は妊娠できないようになっているからだ。閉経がある理由はおそらく、子供の育児中に先に親が死んでしまわないためなのだろう。寿命ギリギリだったり、病気リスクが高くなってから子供を産んで、まだ幼いうち母親が死ぬなんてことはあってはならない。なので子供を育てる年月も計算にいれて、閉経時期が設定されている。よくできたものだ。

そして冒頭のように閉経がある動物は他にもいて、シャチなんかのメスは閉経後も生き続けることで群れの子供や孫を育てる役割があって、種を残すことに貢献しているが故に存続している。

じゃあオスは?

そう、オスは多分明日死ぬってときでも子孫を残せる。しかもオスは喧嘩とか危険なことばかりしてるのでいつでも死ぬ可能性が高い。そしてそのようになっているということは、ヒトも他の哺乳類もそうだが、子供をながーく育てていくのにオスは必要ないってことだ。オスにとって子孫を多く残すための最適な戦略は子供を育てることではなく、死の間際まで子種を射ちまくることなのだ。ああ哀れ。

つまり、イクメンだのなんだの、親父の育児参加だの男の育休だのと言われているが、高齢父ちゃんを見て、ああ生物学的には育児に男は必要とされてないんだなぁと思い、少し悲しくなったという話。

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