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【第二章】ニコンからZOZO、そしてビットキー へと転職して丸2年。今改めて考えるスタートアップで働く魅力

こんにちは。高石(@ksk_taka)です。

ビットキーというスタートアップでファームウェア開発チームの責任者を担当しています

スタートアップ転職譚の第二章を綴っていきます。(第一章はこちら

記事の構成

「ニコンからZOZO、そしてビットキー へと転職して丸2年。今改めて考えるスタートアップで働く魅力」の記事は複数の章で構成しています。文量が多くなってしまった為。
それぞれの内容は以下の通りです。

【第一章】:転職エントリ的な内容を記載
【第二章:本記事】:スタートアップで働いて感じたことについて記載①(スタートアップに入ってよかったこと)
【第三章以降】:スタートアップで働いて感じたことについて記載②(スタートアップに入って驚いたこと、スタートアップに合う人、合わない人、転職前後でやってよかったことなど)

この記事では、主に以下内容について詳細に綴っていきます。

・スタートアップで働く前に見ると参考になる記事たち
・ビットキーで働いていて良かったと感じていること

記事のターゲット

第二章となるこの記事では、以下の方々をターゲットとしています。

・スタートアップで働くことに興味を持っているが、挑戦するかどうか迷っている人
・スタートアップで働くことになったが、入社に向けて不安を抱えている人
・スタートアップで働き始めたが、価値を出せるかまだ不安を抱えている人
・ビットキーに興味を持っている人
・ビットキーで働いている人(一緒に働いている高石の考えを共有する為)

では、早速本題に入っていきましょう。

・スタートアップで働く前に見ると参考になる記事たち

前回の転職エントリとは変わって、第二章以降の記事では「実際にスタートアップで働いてみて僕自身が感じたこと・思ったこと」を書いていこうと思います。実際にスタートアップへの転職を考えている人や、スタートアップで働き初めた人の参考になれば幸いです。

この記事は「今の僕の目の前に、転職直前の僕自身いたら喜ぶ内容」を記載していきます。そして、その観点で言えば「他の方が書いた記事」にも非常に参考になるものがあります。いくつか紹介していきます。

上場企業→スタートアップに転職した男の末路
ベンチャー転職バイブル
ベンチャー転職1年目の教科書

どれも非常に読み応えのある内容です。

特にROXX 植木大介さんの記事「上場企業→スタートアップに転職した男の末路」は、タイトルに「末路」と書いてあったので「転職に失敗したのか・・・?」と不安を抱えつつ読んでいたらまさかの結論に声を出して笑ってしまいました。

また、主にスタートアップへの転職者向けのエージェントサービスを展開しているGoodfind Career社のコラム「ベンチャー転職バイブル
ベンチャー転職1年目の教科書」も、入社して2年が経過した改めて読んでみると「確かになぁ・・・」となる内容がほとんどです。

是非一度読んでみて下さい。

では、以下では「僕自身がビットキーで2年間働いてきて良かったと感じていること」について記載していきます

※これ以降では「スタートアップ」という表記をやめ「ビットキー 」という主語で書きます。更に「僕視点での記載」である為、全ての人に当てはまらない可能性がある点はあらかじめご留意下さい。

ビットキーで働いていて良かったと感じていること

2019年10月に入社してから2年と半年近くが経とうとしていますが、この間で本当に色んなことがありました。会社自体が急速に成長している中で、楽しいこと、辛いと思うこと含めて多くのことを経験し、数え始めると両手でも足りないくらいなのですが、とりあえず振り返ってみます。

まずは「ビットキーで働いていて良かった」と思うことについて。

・自分自身の手で製品を作り上げているという実感を強烈に感じることができる
・スピード感が滅茶苦茶早い
・経営陣、メンバー含めて事業を「自分ゴト化」し「熱狂」しているメンバーが多い。その結果、責任の押しつけ合いが少ない
・色々な領域に手を出せ、色々な領域のプロフェッショナルと議論ができる
・「変わることが当たり前」だと思える。組織も、プロダクトも、他人も、自分も。
・自分、チーム、会社の成長を実感できる。

それぞれについて記載していきます。

・自分自身の手で製品を作り上げているという実感を強烈に感じることができる

これは僕個人の考えですが、製品開発をしていく中で「自分自身で製品を作り上げている実感」が湧くのは以下の様なシチュエーションではないでしょうか。

・製品企画段階で、色々なチームの要望をヒヤリングし、想いをぶつけ合いながら要件をまとめ上げる
・設計段階で自身の手を動かしつつあれこれ考えながら開発を進める
・市場に出た後も、社内や市場から製品に対してのフィードバックを得る

少なくとも僕が見ている範囲では、ビットキーでは上記の全てを体験できます。

製品の構想段階で経営陣含めて「この製品がどうあるべきか」を議論する、だとか。
自分なりに「どんな機能があったら便利か」を考えたり、「どの機能は使われなそうだ」と予測を立てたりする、だとか。
僕たちエンジニア自身ががカスタマーサポート部隊のいる宮崎に赴いて市場の声をヒヤリングする、だとか。

全社員が一つの製品の開発に対して魂を込める。ずっと僕がやりたいと強く想い願っていた製品開発の形がここにはあります(もちろん「まだまだな部分」もたくさんあります。これから更に改善・ブラッシュアップしていく予定です)。


・スピード感が滅茶苦茶早い

これはまぁ、スタートアップなら言わずもがな、かもしれません。

スピード感が早い何よりの要因は「意思決定が早い」ということ、そして「挑戦しやすい風潮がある」ということだと思っています。

そしてそれらの要因は、以下によるものかなと個人的に思っています(あくまで個人的にですが)

■意思決定が早い要因

・経営陣の意思決定自体が物凄く早い
・「『ビットキーという会社』や『ビットキーのプロダクト』のあるべき姿」という抽象度の高い内容について、経営陣と現場マネージャー陣の間で一定以上の共通認識がある。その結果、経営陣に聞かなくても個々のマネージャーが一定以上動けている(様に見える)
・責任の押し付け合いがなく、それ故に足の引っ張り合いが無い(様に見える)

■挑戦しやすい風潮がある要因

・経営陣含めて「挑戦した結果の小さな失敗」に対して非常にポジティブ。大事なのは「そこから何を学ぶか、次に繋げるか」
・「やりたい」といえば「やろうよ」となる。「こんなのどう?」とか「こんなのも欲しい!」という発言が色んなところから出てくる

特に「挑戦した結果の小さな失敗」に関しては、LayerX社の松本さんと代表江尻さんが対談した時の、江尻さんの言葉をお借りすると以下の通り。

事業自体はソフトウェア的に小さい失敗ができる環境やフィールドを用意している部分もあり、それによって全体的にうまく進められている感覚があります。その辺りのバランスをどう取るかを、経営陣は考えるべきなのだと思います。
中長期の大きなゴールに対して、歩き始めの初期の1〜3カ月、長くて半年くらいの間に、小さな失敗をどれだけ早くたくさん重ねられるか、それができる文化変革ができるかどうかは、大企業かスタートアップかを問わずとても重要ですよね。

参考元:事業とは、サイエンス×アートだ!LayerX松本・ビットキー江尻が語り尽くす、スタートアップの面白さ

このイベントに僕も参加していたのですが、もの凄く共感をして何度も「深く頷く」ということをしていました。その姿を社内のカメラマンに激写された時の写真が、「第一章」にも載せた以下の写真です。

自社イベント観覧中の私 (1)

⬆︎前回も登場したイベント中に滅茶苦茶頷く男の図。
※イベントは感染対策に配慮した上で行われています。
※※背景はモザイク処理をしています
※※※下手すると次の記事にも登場します

ちなみに、このイベント中の高石の奇妙な(?)行動により

・イベント登壇中の江尻さんから「何度も深く頷いているメンバーがいますが」と弄られる
・広報から「何度も深く頷く高石」として社内発信される

というネタを提供しました。普通に動いているつもりなだけなのにどうやら弄りやすいらしい。もっと来て欲しい(黙れ

ちなみに、僕が深く頷いていたのは「言っていることがその通りだ」と思ったこと、だけではありません。

「経営陣が『失敗を許容する』という発言を『社外に向けて』発信する」という姿に感銘を受けたから、です。

web業界からしたら「何当たり前のこと言ってんだ?」となるかもしれません。ただ製造業上がりで、上司や周囲からから「お客様にご迷惑をお掛けしない様に品質向上を徹底しないといけない、基本的に不具合は起こしてはいけない」という雰囲気(あくまで高石が感じた雰囲気)の中で生きてきた自分としては、「『あくまで領域を絞った上で、という前提だけど、一定の失敗は許容する』という発言を経営陣がすること自体が信じられない・・・」という感覚を持ったのです。「経営陣としてこの発信をするのは、とても勇気がいることだぞ・・・」と。

「改めて、俺はこの会社に入って良かった」と感じ、自然と出た反応でした。

・経営陣、メンバー含めて事業を「自分ゴト化」し「熱狂」しているメンバーが多く、責任の押しつけ合いが少ない

これは入社前から「仕事に対して熱狂したい」という想いを持って入ってきているので、「入社前後でのギャップ」はありませんでした。

・・・ある意味「ポジティブな意味でギャップがあった」かもしれません。僕は「ハマったものに対して、自分自身が持つリソース全てを注ぎ込む」タイプ)なのですが、その僕の熱量がこの会社では浮きません。むしろ「お、頑張ってるね」くらいです。頭おかしいと思う(褒め言葉)

・色々な領域に手を出せ、色々な領域のプロフェッショナルと議論ができる

これは、ビットキーのビジョンが「テクノロジーの力で、あらゆるものをコネクトする」というミッションを抱えているからこそ、かもしれません。

home領域(くらし・住まい)、work領域(仕事・はたらく)、experience領域(非日常)という3つのビジネスドメインを持っているため、「人が歩む人生」の「色々な面」に対してアクセスすることができます。

そして、「リアル」と「デジタル」の双方の領域にもアクセスできる。「モノ」にフォーカスしてきた自分が「リアル」だけでなく「デジタル」の世界にも足を踏み入れて、根本的な価値から各領域のプロフェッショナルと議論ができるのは、僕自身にとってこの上ない環境でだと思っています。

カメラメーカーにいたときは「スマートフォンアプリ」の裏でどんなシステムが動いているか、なんてほとんどわからなかったですし、ビジネス側の担当がお客様からどんなフィードバックを受けているかを知る機会も多くはありませんでした。これは、会社の規模が大きくなっていくにつれて必ず訪れる課題だと思っており、前の職場が「悪い」とは思っていません。ただ、自分にとっては、視野を広げられ、かつ知見を深められる今の環境の方が合っている様に思います。

・「『変わること』が当たり前」だと思える。組織も、プロダクトも、他人も、自分も。

この「変わること」というのは、「成長できる」ということだけを意味しているわけではありません。もちろん成長できることも含んでいますが、どちらかと言うと「今後いかようにでも変わりうるから、仮に少し方向が間違っていても良い」という心構えを持てる、ということを意味しています。

例えば、僕自身の例で行くと「チームの体制をどうしようか」ということを考え、「自分なりに、今いるメンバーだとこの形が良いだろう」と思って体制を組むとします。

で、説明が不十分だったり、元々の想定が甘かった場合はメンバーから猛反発が来たりする訳です。例えば「自分のWillと合っていない。ずっとその体制で行くつもりか?」と。

その時に、「今後変わりうる」ということに確信が持てていない場合、「どうしよう、全体が納得できるようにしなければ・・・」と、行き場のない悩みを抱え続けてしまうことになります。

が、「今後変わりうる」という考えが持ててさえいれば、「やってみて、駄目だったら変えればいいじゃないですか。現時点のWillには合ってないかもしれないけど、思わぬところで適性見つかるかもしれないですよ?」と、自信を持って伝えることができます。その上で、「結果として合ってなかったら、より良い道を一緒に探そう」と言うこともできます。

・自分、チーム、会社の成長を実感できる。

これは「急成長しているスタートアップだから」、ということが大きな要員の一つだと思います。

僕が入社したのは2019年10月。当時は社員数が100人前後だったと記憶しています。

そこから2年ちょっと経った今、社員数は倍以上、プロダクト数もかなり増えてきています。

僕が入社した直後は「自分自身の目の前の一つ一つの課題を解消する」ということにだけ全力を尽くしていれば、一定の価値は発揮することができました。

ところが、最近は「他の製品へ効率的に技術を流用する為にはどうすればいいか」「自分が過去にやったことを、自分だけじゃなく他の人にもやってもらえる様に再現性をもたせる為にはどうすればいいか」という、全く異なった視点が必要になってきていることを痛烈に感じています。

目の前のことを個別に対応しているだけだととてもじゃないが間に合わない、と。

そういった事に対応する為に全力を尽くした結果、「マネージャとしての自分」も、「僕が所属しているチーム」も、「会社全体」も、飛躍的に成長ができている様に思います。

そして、今後会社が更なる成長を遂げようとした場合、所属している僕たちも今よりも更に上を目指さないといけないんでしょう。「どこまで成長すれば良いのやら」という感情と「まだまだ成長できるとか最高じゃん」という感情が入り混じって、おかしなテンションになることがよくあります笑

「大人になったら限界が見えてくる」

中学生くらいに、読んだ漫画で、主人公の父親がこんなことを言っていたことを思い出しました(確かシャーマンキングだったかな。天井が見える、みたいな話)

ただ、少なくとも今の僕には、「自分の限界」なんか全く見えない。自分も、チームも、会社も。信頼できる仲間たちと更なる高みを目指し続けたいと思っています。

第二章はここまで。

次回以降は「働いていて『うお、マジか』と思ったこと」「ビットキーに合う人、合わない人」などについて記載していければと思います。

ではでは。

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