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スクラムチームで高速にデザインの制作を行うためにやっている3つのこと

こちらは DMM.com #2 Advent Calendar 2017 の12/20の記事になります。
現在、DMMではエンジニアやデザイナー、さらには広報などのバラエティに豊かなメンバーが日替わりで記事を投稿しています。どれも読み応えがありますので、よかったら下記のリンクもご覧ください( ・∀・)
DMM.com #1 Advent Calendar 2017 - Qiita
DMM.com #2 Advent Calendar 2017 - Qiita

ーーーーー 宣伝おわり ーーーーー

こんにちは。デザイナーのksmrと申します。普段は事業部に所属して既存サービスの改修などをスクラム開発で行っています。今日は自分がスクラムチームにアサインした際に、デザイナーとして行ったことについて紹介しようと思います。

※自分のスクラムチームの概要
・今年の夏からスクラム開始(それまではウォーターフォール)
・スプリントは一週間単位(デザインに取れる時間はだいたい2〜3日間)
・開発メンバーは現在5人(Des:1、Sys:3、Dir:1)
・レビュー時には実際に動くものがSTGまで上がっているのが条件
・開発しているのはMVCモデルの一般的なWebサイト

ウォーターフォールからの脱却

いままでのやり方では一週間という単位では間に合わないことが明らかだったので、スクラムチームにアサイン後は、開発速度を上げるために従来のウォーターフォール的なやり方を大幅に見直しました。具体的にやったことは以下の3つです。

1. クオリティの基準を見直す
2.ペアデザイン/モブデザインを行う
3.中間制作物を省略する

それぞれの取り組みについて、以下紹介します。

1.クオリティの基準を見直す

いままでは細部までブラッシュアップをして、精度を高めたものをエンジニアへ受け渡すというやり方でしたが、スクラムチームになってからクオリティの基準を見直しました。理想を100%だとすると60%ぐらいまで達していればOKとし、さらなるクオリティアップは次のスプリント以降で徐々に行えばいい、という風にしました。

こうすることによって(ユーザーにとっては認識できないレベルの)細部にわたる過剰な作り込みも防げるし、実際の数値データやユーザーの声などのフィードバックを得ながら段階的にデザインのクオリティを上げていくことができます。また、徐々に良くしていけばいいというルールにすることで、取り掛かる際の心理的な負荷が減るという効果もありました。

2.ペアデザイン/モブデザインを行う

次に、デザインを自分だけで行わず、開発メンバー(さらにはPO)も巻き込んで作っていくスタイルに変更しました。最近一部で話題のペアデザ(ペアになって行うデザイン)やモブデザ(3人以上の大人数で行うデザイン)という手法です。これを実践した結果、以下のようなメリットがありました。

・スプリントレビュー時にデザインの方向性で揉めない
・様々な視点を取り込みつつ、デザインを練ることができる
・制作中に自分の意図を説明する必要があるので、ロジカルに考える癖がつく

上記3つの中でも特に「様々な視点を取り込みつつ、デザインを練ることができる」というのが大きかったです。ビジネス要求・システム的な制約・UXなどの話がデザインを作りながらその場で詰めていけるので、従来のやり方に比べてだいぶ開発速度が上がりました。

ちなみに自分のチームでペアデザ/モブデザをやる際は、チーム専用の50インチの大型ディスプレイの前に集まって、そこにイラレやSketchの画面を映しながらデザインを詰めています。でっかいディスプレイ最高。

3.中間制作物を省略する

タスクの粒度によっては手書きのイメージをざっと描いた後、実際にコードを書いて、ブラウザに表示されたものをエンジニアと議論しつつデザインの検討をしています(いわゆるペアプロ)。ブラウザ幅の伸縮による変化やアニメーションの振る舞いなども検証できるし、Chromeの検証機能を使えばリアルタイムに微調整もできるので。これはペアデザ/モブデザ以上にデザインの制作時間圧縮になりました。

おわりに

以上の3つを実践した結果、一週間という短い開発スパンでもユーザーにとって価値のあるものが提供できるようになりました。まだまだ改善の余地があると思うので、引き続きいろいろと最適化していきたいと考えてます。が、ペアデザ/モブデザはホントおすすめなので、ぜひいろいろなところに広まったらいいなーって思います。

明日は@totatotiさんが担当しますー!

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