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仕事時間に上限を設けて、時間がきたら思い切って「今日の仕事はここまで!」と切り上げる

■ 仕事がいつまでたっても終わらない理由


誰よりもたくさんの仕事をしている人がいる。仕事が好きなのかと思いきや別にそうではないようだ。
むしろ、その多忙さから抜け出したいと思っている。しかし、次々と仕事が出てくるため処理することに追われてしまう。

その状況を解消しようと作業効率化ツールを活用したり、周囲にヘルプを求めていることもしているが、定時で帰るどころか残業や休日出勤が当たり前になっている。

この理由の1つとして考えられるのは、自分の時間を仕事で埋めることが癖になってしまっているからだ。その例としてスケジュール帳がびっしり埋まっていないと気が済まないことが挙げられる。

仕事を埋めたくなるのは、空き時間があるのが不快なのだ。そのため、いくら作業効率化を図ったり周囲に助けてもらったしても、そこで空いた時間や余暇を他の仕事で埋めてしまうのだ。

それはもはや、他の仕事をこなすために目の前の仕事を早めに終わらせているのと同義である。そりゃあ、いつまで経っても仕事が終わらないわけだ。


■ 空き時間があることに慣れる


私もときどきスケジュールを埋めたくなる癖が出てしまうが、そのようなときは「空き時間があるのは駄目なのか?」と自分に問うようにしている。

他の人に同じ問いをすれば、「暇そうにしていると評価が下がる」という意見もあれば「余暇があってこそ質の高い仕事ができる」という意見に分かれるだろう。

前者の気持ちは分かるし、後者の言い分ももっともだ。しかし、空き時間をすべて仕事で埋めるようとするのは感心できない。
いつも暇そうに見えても成果を出す人もいるが、いつも忙しそうにしている人を見るのは心配になってくる。それは評価が下がるとは別の問題を気にしたほうが良いと思う。

そのため、スケジュールをびっしり埋めてしまうタイプの人は、もう少し空き時間があることに慣れたほうが良いと思う。
例えば、2時間ごとに30分の空白を設けておき、その間にできる仕事があっても意図的に手を付けないといった意思をもった矯正も必要だろう。


■ 「量」への執着を手放すと「時間」が生まれる


とは言え、いきなり空き時間を設けるなんて言われても、それに慣れてしまっている人はモヤモヤするに違いない。それに忙しい自分が好きだと言う人もいるだろう。

そのため、別に強制することもしない。あくまで仕事や日常に少し余裕を持ちたいという方に対してお伝えしている記事だと思っていただきたい。

――― さて、仕事に追われる状況を少しでも余裕を持ちたいと考えるならば、仕事に対する価値を改めることが前提となる。

それは、仕事の価値として「量」に執着するのをやめることだ。
仕事はたくさんこなすほど良い、という考えを手放そう。

誤解のないように言うと、売上の見込みが立っているのにその仕事量を減らせというわけではない。また、「量より質」と言いたいわけでもない。
ここではあくまで、仕事に余裕を持ちたいという人に対して考え方をお伝えしているに過ぎない。

余裕を持つために「量」への執着を手放すためには、自分のキャパシティを的確に把握する必要がある。それを見極めるためには、それまで自分の役割を超えて引き受けていた周囲からの仕事も控えることになる。
見方を変えれば、「自分の基本業務・役割に専念する」とも言える。

これができれば、当然ながらこれまでよりも余裕が出てくる。それはそうだ、今まで「量」にこだわって何でも引き受けてきたのが、その分の仕事が一気に減るのだ。

そうして生まれることは何か? それは誰もが分かるだろう。
「時間」である。「量」を手放した先には「時間」が生まれるのだ。

その「時間」こそが余裕になる。
余裕ができると心も体も楽になる。
あくせく「量」をこなすだけでは得られない爽快感に気づくだろう。


■ 上限設定と時間になったら手を止める


それでも「量」への執着を手放すことは容易ではないし、周囲からの評価が落ちることを気にして他人からの依頼を断れない人もいると思う。

しかし、自分の基本業務や役割を超えた対応をしていると、時間がいくらあっても足りない。その結果として長時間労働に陥ってしまう。

というか、現代人は時間は有限であると頭では分かっていても、どこかで時間はいくらでもあると思っている。そのため、「その仕事が終わった時間が業務終了時間」みたいに考えている。

自分が行っている仕事にタイムリミットを設けないまま、ひたすら仕事をして、時間すら「量」とみなして、時間をかければ良いと考えている。

何度も言うが、これだと時間があっても足りない。
いつまで経っても余裕も生まれない。

現代人はもっと、1日あたりの時間に上限を設けて仕事をすべきだ。
業務終了時間になったら「うーん、今日はここまでだ~」と言って帰り支度を始めて、とっとと職場を出るくらいでないといけない。

きちんと自分の仕事に上限設定をし、時間がきたら手を止める。仕事の区切りなどもあるので多少はオーバーしたとしても、基本的には「今日はここまで」「1時間経ったからやめる」とするのだ。


――― 本記事に書いていることは理想論であると言われるかもしれない。
しかし、私たちの時間は有限である。仕事が楽しければ良いのだが、多くの人はそこまで仕事を好き好んでいるわけではないだろう。

だとしたら、もっと仕事に対する時間に対してシビアになって、自分が好きなことや時間をかけたいことに時間を配分する努力をするべきだ。

そのためにはまずは、空き時間を無闇にスケジュール帳に詰め込んだり、仕事や時間をかけるだけかける、といった考え方を手放すことを推奨する。


ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。

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