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【完結】市民のためのスカイウォーク(CSW)

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友人たちとのオンライン読書会記録です。 テキストは『市民のための世界史』大阪大学歴史教育研究会(2014年) http://www.osaka-up.or.jp/books/IS… もっと読む
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市民のためのスカイウォーク Skywalk for Citizen #12

最後です。 前回は↓こちら T 今日(2021.4.11)は第12章 冷戦と民族独立の時代を取り扱います。世界システム論はあまり関係ない章だと思うけど、早めに第12章を取り扱いたかった。授業だと飛ばされがちな時代なので。 Y 良いね。 K わたしこのへん苦手で。 T ぼくも苦手。論点は発散するかも知れないけど、自分の気になったところを言い合う形でも。 Y 参考文献は『沈黙の艦隊』で(笑) T 読み直そうかな。『告白 あるPKO隊員の死』旗手啓介というカンボジアPK

市民のためのスカイウォーク Skywalk for Citizen #11

前回は↓こちら。時系列で言うと、この回が最終回です。 T 今日(2021.7.4)は第11章 第二次世界大戦とアジア太平洋戦争を取り扱います。今日はアメリカ独立記念日、7日は盧溝橋事件の日、14日がフランス革命。 K バスティーユやな。 T そして18日はわたしの結婚記念日。 K おめでとう(笑) T さて、最終回、デザート回です。 Y 最終回ですねようやく。 T 完走できると思ってなかった? Y いや、完走はするだろうけど、こうやって毎回のテーマのところに付

市民のためのスカイウォーク Skywalk for Citizen #10

後半の3章をアップロードします。 中盤までは↓こちらから K 今回(2021.5.9)は前回の続きの時代で、第10章 帝国主義とアジアのナショナリズムです。 T タイトルコールありがとうございます。前回も先走って第一次世界大戦の話をしたし。 Y 今回のテーマも世界史の一番面白いところ、というと個人的な感想になるかもしれないけれど、高校生目線でもとっつきやすい、現代に繋がるところかなと思いながら読んでいました。というのも、現代の世界地図を見たときに、だからこんな国境の形し

市民のためのスカイウォーク Skywalk for Citizen #9

続きです。 T 今日(2021.3.28)は第9章 「ウエスタン・インパクト」とアジアの苦悩を取り扱います。今週はわりと喋ることいっぱいあると思うけど、どうでしょう。 K 大河ドラマとも重なる時代。からゆきさんの話、前に話したことがあったし、教えて欲しい。改めてこの文脈で。 T それでは『からゆきさん』森崎和江の話からしましょうか。明治期以降に九州や中国地方の貧しい農家の人々が出稼ぎに出る先が朝鮮半島に変化した。帝国主義が伸張していくに連れて「娘子軍」と呼ばれる。 K

市民のためのスカイウォーク Skywalk for Citizen #8

続きです。 T 今日(2021.4.25)は第8章 近代化の広がりを取り扱います。 Y ウィーン体制をやりたい。 K やろう。 Y メッテルニヒですよ。 K 会議は踊りましょう。 T では、Yさんから、所感等をお願いします。 Y 今回は、時代が19世紀中頃から19世紀末までに絞って、エリアが広かったなという印象です。ぼくはこの辺が好きなので結構知っていたというか、世界史の一番面白いあたりかなと思っているので、ここから新しい知見が入ってきたわけではなかったかな。

市民のためのスカイウォーク Skywalk for Citizen #7

続きです。ちなみに輪読順はこの回が初回です。 T 今日(2021.3.7)は、第7章 ヨーロッパの奇跡を取り扱います。 K 昔の資料集には、世界システム論は多分載っていないと思うけれど、 T 載っていないというか、記憶にないですね。 K それが今は、環大西洋貿易というのが載っている。 Y 世界システム論は阪大の世界史で出題されるという、フレーズだけは聞いていた。 K そうやな。とりあえずどうぞ、感想を述べてください、なのか、どうする感じ? Y 前半部分で少しぼく

市民のためのスカイウォーク Skywalk for Citizen #6

中盤の章をアップロードします。序盤まではこちら↓ T 今日(2021.6.19)は第6章 アジア伝統社会の成熟を取り扱います。 Y 第11章をやる背景として、東南アジアがどういう状態になっていたかを把握しておきましょう。美味しい第11章は後に残しておく。 K エリア的には前回話した内容も多い。 T 今回の章は体感では短かったな。 Y 薄い訳ではないけど、短いトピックだったな。正直な感想として、重たいテーマではなかったのかなとは思った。 ◆台湾・琉球・ジュンガルY 

市民のためのスカイウォーク Skywalk for Citizen #5

続きです。 T 今日(2021.4.4)は第5章 大航海時代を取り扱います。Kの卒論に阿るなら、第5章かなと。 K 私の卒論は第7章の時代の海賊だから、もう終わった。 T あ、そうなのか。 K ルネサンスか大航海時代が良いかなと思ったけど、ルネサンスはこのテキストではさらっと終わっているので、大航海時代で。 Y 今回の範囲は、ひととおり目を通したときに面白いと思ったのは、グローバル化の歴史の起源を巡る論争というコラムで、フリンさんが1570年のマニラ建設が一つのタイ

市民のためのスカイウォーク Skywalk for Citizen #4

前回の続きです。 T 今日(2021.5.23)は第4章 近世世界のはじまりを取り扱います。K先生の授業進捗的に第11章をやると少し早いかなと思ったので。 K 進路講習で古代からやり直しているから、どの時代の小ネタも募集しているよ。 Y 近世という言葉は好きですよ。 T アジア、インド、ヨーロッパ、幅広で中世の話が出来るかな。 K 「イスファハーンは世界の半分」は、阪大文学部(はんぶん)志望者のスローガンだった。 Y このへんって高校生で二年の冬か三年の春にやった

市民のためのスカイウォーク Skywalk for Citizen #3

前説は#1、登場人物は#2をご参照ください。 T 今日(2021.3.14)は第3章 海陸の交流とモンゴル帝国を取り扱います。 Y 第3章は前回話題になったムスリム商人とネットワークの連鎖。 T モンゴルもあるし。 K 面白いと思うよ。 Y 北方民族とか苦手だったな。突厥とか。 T 当時はあんまり関心がなかったそのへんが、いま読み直すと面白いのかな。 K まあ暗記するだけだとしんどいよな。流れは面白いけど。気候変動もあるし。14世紀の危機もあります。 T 第7

市民のためのスカイウォーク SkyWalk for Citizen #2

前説については、引用元の通りです。 登場人物プロフ T わたしです。世界史から離れて久しい30代男。 K 世界史の先生。論文は18世紀の海賊。30代女。 Y 島根に勤める右翼。論文は16~17世紀の神聖ローマ帝国。30代男。 T 今日(2021.6.6)は第2章 地域世界の再編を取り扱います。 K アジアが苦手だから、聞きたい。唐宋変革の取り扱いは昔と変わっている。昔は唐と宋の間に断絶があると捉えられがちだったけど、今は連続性を気にするというか。教科書会社によって唐と宋

市民のためのスカイウォーク SkyWalk for Citizen #1

読書会記録です。取り上げる本は、 『市民のための世界史』大阪大学歴史教育研究会(2014年) http://www.osaka-up.or.jp/books/ISBN978-4-87259-469-0.html 一読して、従来型の歴史学のアンチテーゼとして編まれているのがつかめると思います。具体的には、 ①政治史中心の歴史学から商業・経済史中心史観への転換 ②西欧中心史観の批判としてアジア中心史観の導入 という感じです。 高校世界史で年号と人物名と戦争史をばかり詰め込