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エニシング・バット・シャルドネ・・・?

なんだかどんどん世の中の空気がギスギスしてきましたね・・・。皆さんいかがお過ごしでしょうか?GWも近づき、気候も良くなり、何やら沖縄行きの便は満席の日もあるようですよ。とりあえず5/6までは積極的にコロナの活動を助けるのは控えてほしいところです。

それではインポーターさんたちとのコラボ企画第三弾。

何故このテイスティングをすることにしたかはコチラをご覧ください。
https://note.com/kttassy/n/n6337fc1b2556

かつて日本以上にワインに馴染みのある国々で白ワインを注文する際、よく使われたこの言葉、Anything but Chardonnay。「シャルドネ以外ならなんでも」という意味なんだけどこんな言葉が出来上がってしまうくらいシャルドネという品種に対するイメージが固まってるっていうのもある意味すごいこと。今回はそんな嫌われ者の(笑)シャルドネの魅力を再確認するテイスティング。

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やや濃い色調。うっすら緑とオレンジがかかった透明感のあるイエロー。粘りは強め。全体にフレッシュで穏やかな印象。グラスに注いだ際にわずかな発泡が見られる。

香りの広がりは豊かでリッチ。好印象。トップには熟れたリンゴや黄桃にアカシアの花。続いて焼きたてのパンや炒ったアーモンド、上質なバター。ややスモーキー。柔らかい乳酸のニュアンス。香りからも穏やかかつ暖かな印象を受ける。若さを残しつつも適度な複雑さ。スワリングによる香りの変化は大きくない。

アタックは滑らかで爆発的な果実味が口内で炸裂する。穏やかながらもレベルの高い酸味が骨格を整え、充実した果実味を支えている。香ばしい風味とアルコールのボリュームが相まって非常に満足感のある飲み口。フィニッシュにわずかな苦味が残り全体を引き締める。ミディアムボディの辛口。

ペアリングとしてはワインの特徴である樽由来の香ばしさやマロラクティック発酵によるまろやかかつレベルの高い酸味を活かす方向で考えたい。真っ先に思いつくのはクラシックな技法だが王道、白身魚のムニエル。惜しみなくバターを使いしっかりと焼き目をつけたものとは間違いなくよく合う。一般に「香ばしい」と感じるワインは(前述のコメントでいうと焼いたパンや炒ったアーモンドのくだり)良く焼きメイラード反応を起こした料理と良く合う。

肉料理でひとつ例を挙げるなら脂ののったイベリコ豚のソテー。見た目には少し多く感じる脂の部位がしっかり火が通ることで甘さと旨味の塊となりこのワインの良いパートと完全にシンクロする。ムニエル同様、メイラードのニュアンスとの相性は言わずもがな。

・・・魚と肉、二つのお勧めを述べたがお気付きの通り家庭ではちょっとハードルの高い料理達となってしまった。それというのもこのワインが極めてガストロノミックな考えに基づいて生産されているからだと思われる。できればレストラン、お値段を考えるとビストロでも。しっかりと作り込まれた料理達と合わせてあげてほしいところだがそれではこのタイミングで紹介するには罪悪感しかないので(苦笑)、今回はもうひとつ家でも楽しめる組み合わせをば。

ズバリ南蛮漬け(またはエスカベッシュ)。本来は冷たい状態で味が馴染んだところが美味しいのだが自宅で作るなら揚げたてに熱々のソースと具材を絡めて。スーパーの惣菜ならフライパンで加熱して(特に魚はしっかり香ばしさが出るように)あげると香ばしさと酸味が相まってなんとも上質なおつまみと変貌を遂げてくれます。是非お試しあれ。※プロ的な米酢とワインヴィネガーの違いには緊急事態ということで言及しません(笑)

何よりも世界的に人気で価格も高騰中のブルゴーニュにおいてプロならば絶対に注目しなければいけないマコネ地区。彼の地において昔から異質なレベルの輝きを放つアペラシオンがこのプイィ・フュイッセ。ブルゴーニュの外れに位置しながらもそのクオリティと個性は時にニュイやボーヌの錚々たる村を凌駕すると信じてます。エニシング・バット・シャルドネ、誰が言い出したのかこの言葉。単調な樽の味わいのワインはもう沢山!って気持ちはわからなくないですが(苦笑)、それでも僕はシャルドネが大好きです。

次回はそろそろ結構な数になってきた赤ワインの予定です。乞うご期待。

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ワイン名:オリヴィエ・メールラン プイィ・フュイッセ 2017 
生産地:フランス ブルゴーニュ
ブドウ品種:シャルドネ
小売価格:4,900円 ⇦今となってはブルゴーニュ村名でこれはお値打ち
輸入元:株式会社nakato(旧中島菫商店)

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※一般の方(特に大阪の方)の購入は下記からお願いします。

・ワインショップ・フジマル
 06-6616-9343 / wineshopfujimaru@gmail.com

・ワインショップ・トムギャルソン
 06-6562-6778 / wine.tom.garcon@gmail.com

※現状は電話かメールでの問い合わせですがこの状況が長引くであろう現実を見据え、WEB販売やeコマース等、スムーズに購入できるようにしていきたいと考えてます。乞うご期待。


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