ある日突然、奪われること
悲しいnoteを書きたくない。楽天的に飄々と生きていたい。
Day9は、いつにも増してハードルが高いような…。
最近泣いたのは、夫の自分への気持ちに自信を持てなくなったから。出会って10年以上経つわたしたち。客観的に見れば、気持ちの変化が当たり前な年数一緒にいるんですけどね。
わたしの中に恋愛脳が残っていたようで、彼が他の女性にドキドキフワフワしてた事実だけで、普通に悲しくて。そして、何が一番悲しいかというと、もう元の関係には戻れないこと。
そもそも、「好きでたまらない」「なるべく触れていたい」「一緒にいたい」こんな気持ちは、20代に置いてきていて。以前は、20代の自分にどうやったら戻れるのか模索していました。
それなのに、「わたしには彼がいる」「彼を信じても大丈夫」こういった気持ちすら粉々になってしまい。一度砕け散ったら最後、数ヶ月前の関係に戻ることさえできないのだなと。
徐々に失っていくことも悲しいけれど、ある日突然奪われるということに、慣れていないんです。そうだった、人生はシビアなものだったと、久しぶりに武者震いしました。
泣いて、泣いて、それで何がどうなるのか。メソメソしているわたしは、らしくない。彼が後悔し反省し続けるよう、わたしはわたしなりに努力すれば良い。日常は幸せに溢れていて、こんなにも明るいのに、と。
そして、突然思い出した歌。それは、宇多田ヒカルさんの『嫉妬されるべき人生』。2018年、この歌を聴いたときは「人生の基準は自分!人に嫉妬されるかどうかで幸福度を測りたくない!」と、女青二才だったわたし…。何も理解していなかった。
もう一度しっかり聴いてみようと、歌詞を見ながら繰り返し口ずさんでみました。これは…。今も昔も、自分の心情に重なる曲では。そして、明るい歌詞に対して、暗いメロディーのギャップに、やはり心がざわつく。
そうか。そうか…。
この歌は、どう考えても幸せな状況なのに、そのうち壊れてしまう、または奪われてしまうかもしれない不安を感じている曲なんですね。理解できていない人間の脳にもイメージが焼きつく、宇多田ヒカルさんの歌。衝撃でぶっ叩かれました。
いつか突然奪われるかもしれないけれど、不安だけど。それはいま、わたしが十分幸せだからだよ。なんの不安もない、完璧な幸せなんて存在しないんだ。
さらに、考察をしていたときに辿り着いた、朝日新聞デジタルの特集サイト。作詞家・いしわたり淳治さんがロジカルに歌詞分析をするというもの。控えめに言っても、この方の言語化、最強なのでは。
素晴らしいコンテンツを見つけてしまった。毎月更新が楽しみです。あぁ〜〜〜。天才に触れると、心が浄化されますね〜〜。
どれだけ悲しくても朝が来る。そこにある幸せを噛み締めながら生きよう。涙は全量、次の悲しみのためにとっておこうか——。
おしまい
いただいたサポートで、大好きな本を買います!サポートのお礼に何かお返しできますように・・